「輸入車は燃費が悪い」は過去の話? ガソリン車なら国産と良い勝負!? 輸入車の燃費事情とは
燃費が良い輸入車にはどんなモデルがある?
最近登場した輸入車のなかには、ハイブリッド車には及ばないものの、ガソリンエンジン搭載したモデルとしては国産車に負けない高効率なものがあります。
ここからは、燃費の良い輸入車をいくつか紹介します。
●フォルクスワーゲン「Tクロス」
2015年に発覚した「VW排ガス不正問題」では、ディーゼルエンジンのNOxとCO2の排出量の数値をソフトウェアの不正で改ざんして大きな問題になりました。
そんな反省も踏まえ、現在のフォルクスワーゲンはさらに厳密に、かつ公正に環境性能の引き上げに力を入れている印象です。
クリーンディーゼルエンジンの進化だけでなく、「Tクロス」に搭載される1リッターガソリンエンジンも高効率&低圧縮ターボを組み合わせ、WLTCモード燃費(以下同様)は16.9km/L(FF)を実現。
全長4115mm×全幅1760mm×全高1580mmというサイズは、小排気量エンジンを搭載する国産の小型SUVよりひと回り大きいのですが、十分な燃費性能を備えているといえるでしょう。
●シトロエン「C3」
欧州のなかでも環境性能やハイブリッドにこだわりが強いのがフランスです。
昔からボディサイズの割に小排気量エンジンを搭載し、実用性重視のクルマづくりの傾向はありましたが、現在ではガソリンエンジンも低圧縮ターボとの組み合わせによる低燃費を実現しています。
そんななかでも、スタイリッシュかつ実用的なコンパクトとして人気になっているのがシトロエン「C3」です。
C3は流行りのSUVスタイルではなく、居住性を考慮した5ドアハッチバックを採用。
全長3995mm×全幅1730mm×全高1530mmのボディに、1.2リッターターボエンジンを搭載し、カタログ数値では17.2km/L(FF)を記録しました。
プレミアムガソリン仕様ですが、国産車並みの数値を叩き出しています。
●ミニ「ワン」
日本でもすっかりメジャーな存在となっているミニにはさまざまなボディバリエーションがありますが、ベーシックなモデルといえば3ドアハッチバックの「ワン」です。
全長3835mm×全幅1725mm×全高1430mmのコンパクトなボディで、1.5リッターターボエンジンを搭載し、16.2km/L(FF)を記録しています。
スポーティな「クーパー」ではターボの圧縮比の変更などでパワーもアップしますが、それでも15.6km/L(FF)と意外にも悪くない数字。
ちなみに同じ1.5リッターのディーゼルターボエンジンでは、19.5km/Lとなっています。
※ ※ ※
今回は欧州車を中心に見てみましたが、輸入車の燃費はかなり善戦していることがわかります。
筆者(金田ケイスケ)が数十年前に乗っていたイタリアンクーペなどは、市街地で3km/L台だったことを考えると、現代の輸入車の燃費は雲泥の差といえます。
そのため、今回の結果としては「古い輸入車は燃費が悪い」というのが正解のようです。
ゴルフ6の1.2リッターはスイフトの1.2リッターとあまり燃費が変わらない印象だけど、もしかしたら変速機(DSG)を日本向けのセッティングにしているというのもあるんじゃないかな。
高速道路を走っていなくても結構すぐに7速まで使い切る印象だし。