マツダが「300馬力マシン」を投入!? 新たな「MAZDA3 Bio」発表! 「GR86/BRZ」意識して開発か
マツダはスーパー耐久シリーズにバイオディーゼル燃料を使用したマツダ2で参戦しました。シーズン後半には300馬力マシンを投入するといいますが、どのような流れなのでしょうか。
マツダがS耐に本格参戦! シーズン後半には300馬力マシン投入か!?
2021年11月、スーパー耐久シリーズ(以下S耐)の最終戦(岡山)にスポット参戦をおこなったマツダ。
記者会見の場で丸本社長は「来季のS耐にフル参戦する」と公言しました。
実は数年前からモータースポーツの復帰を検討していたといいますが、カーボンニュートラル社会に向けて「メーカーの枠を超えて新たなモータースポーツの在り方を考える」を実践する豊田章男社長に共感。
丸本社長は「このタイミングだ!!」と判断したそうです。
その公言通り、2022シーズンの開幕戦(鈴鹿)に表れました。
チーム名「マツダ・スピリット・レーシング」からも解るように、マツダワークスとしての参戦となります。
ちなみにゼッケンナンバー「55」は、1991年に日本車で初めてル・マン24時間耐久レースで総合優勝した「マツダ787B」と同じです。
3月19日、予選前におこなわれたトヨタ/スバル/マツダによる合同記者会見にて丸本社長は次のように語りました。
「昨年のスポット参戦させていただいた経験を活かし、今年は年間でS耐にチャレンジさせていただきます。
フル参戦の目的は、さまざまな気温やレース環境下で『石油を一滴も使わないバイオディーゼル燃料の実証実験』と、我々の活動を通じて『バイオディーゼル燃料の可能性を伝え、普及促進につなげる事』、さらに『エンジニアの育成』です。
ST-Qクラスに参戦する『マツダ2・バイオコンセプト』は出力改善をおこなうことで、ST-5クラスのマシンと競争するレベルに育成してきましたが、今後もレース毎に段階的な性能改善を進めていく予定です。
ちなみに豊田社長からは『この活動は1戦ごとに改善していくことが大事です』といわれました」
マシンは1.5リッターディーゼルターボ搭載の「マツダ2」をベースに、ピークパワーを引き上げるべくアップデート。
具体的にはマツダ3/CX-30などに搭載される1.8リッターターボ用タービンへの換装や、バイオディーゼル燃料「サステオ」に合わせた制御の最適化などをおこなっています。
マツダのエンジニア(パワートレイン/シャシー系)がチームへの参画をおこない、メンテナンスは「NOPRO」、メカニックは「広島マツダ」と、S耐に長けたスタッフが担当。
今後は実際にクルマを触るスタッフもマツダ社内メンバーへと徐々に移行していくそうです。
ここまでは想定内でしたが、今回はさらなるサプライズな発言も飛び出ました。
「実は数週間前に今年より参戦するGR86/SUBARU BRZの手ごわさを目の当たりにした弊社のエンジニアから『後半戦に向けて300ps の2.2ターボディーゼルエンジンを開発したい』との強い要望を受け、私は更なる挑戦に同意をしました。
是非後半戦では“ガチ”で戦わせていただきたいと思います」
さらに同チームの代表でドライバーの1人、そしてマツダの常務執行役員である前田育夫氏に話を聞くとこんなことを教えてくれました。
「当面はマツダ2を磨き上げることが目標ですが、その一方で同クラスに参戦するGR86/SUBARU BRZと比べると難しいのも事実です。
『モータースポーツはガチンコで走らないとダメ』ということで、パワーウェイトレシオを考えると『300psは必要』という事になりました。
ただ、『パワーがあればいい!!』というだけでなく、同時に『燃費』も良くしなければ意味がありませんし、トランスミッションやデファレンシャル。
さらには車体も鍛える必要がありますが、挑戦しがいはあると考えています」
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ちなみに2.2リッターディーゼルターボは現在CX-5/CX-8などに搭載されています。
かつてはマツダ3の前身となるアクセラに搭載されていたことを踏まえると、ベース車両はマツダ3に変更されるのは間違いないでしょう。
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