増えつつある「車中泊避難」トヨタが解説動画を公開 「血栓症」に要注意! 「足を伸ばせる空間づくり」が大切

地震大国である日本はいつ大きな地震が起こるか分かりません。現在新型コロナウイルスの感染も続いていることからも、「車中泊避難」は今後増えると予想されています。車中泊避難では、どういった点に気をつけると良いのでしょうか。

いざという時のために!「車中泊避難」を知っておこう

 2022年3月16日夜に宮城県や福島県で震度6強の地震を観測しました。

 地震大国である日本は、またいつ大きな地震が発生するか分かりません。このため、いざという時に備えた事前の対策は大切です。

 そんななか、トヨタはクルマを利用するユーザーへの「車中泊避難」に関する解説動画を公式YouTubeで公開しています。

 昨今では新型コロナウイルスの感染も続いていることから、車中泊避難が増えると予想されています。どういったポイントに気をつけるとよいのでしょうか。

いざという時のために!「車中泊避難」を知っておこう
いざという時のために!「車中泊避難」を知っておこう

 動画内では、車中泊避難についていくつかのポイントを解説。

 まず、ひとつめは「場所選び」です。平坦で安全な場所に駐車し、灯りと人通り、近くにトイレがあるような場所を選びましょう。地域によっては一時避難場所などが設定されている場合もあります。

 場所が決まったら、クルマの周囲や下を確認。近くに可燃物がないか、ブロック塀などでマフラーが塞がれていないかなど「周囲の確認」を確認します。

 車内で過ごす際は、銀マットやダンボールなどで窓をふさぎ、「プライバシーの確保」をおこないましょう。防犯対策としてドアのロックも忘れずにおこないます。

 車中泊避難のなかで最も気をつけるべきポイントとして挙げられているのは、「エコノミークラス症候群の予防」です。

 エコノミークラス症候群は、長時間座ったままの姿勢でいることで、足の血流が悪化。これにより血栓ができ、肺の血管を塞いでしまうことで発症します。

 主な症状として、呼吸困難や胸の痛み、最悪の場合死に至る場合もあるといい、とくに妊婦や持病を持っていたり大きなケガをしている人は発症のリスクが高いとされているため、十分な注意が必要です。

 予防対策としては、とくに「足を伸ばせる空間づくり」が大切です。シートアレンジは車種によって異なり、大きく分けて2つの方法があります。

 元々荷室がある程度確保されているSUVやミニバンでは、荷室とシートを一体化する方法があります。シートを倒してフラットにし、隙間や段差をマットなどで埋めて足を伸ばして過ごせるようにします。

 またコンパクトカーなどの場合は座席をリクライニングする方法があります。

 シートを倒して足元のスペースや腰元に荷物やタオルを置き、足を伸ばして休めるようにします。

 車種はさまざまありますが、足をおろして休む体勢は望ましくないとされているため、睡眠時は足をあげて上半身と水平になるように心がけることが大切です。

 こうした空間づくりのほかにも、こまめな水分補給や、足のマッサージ、ウォーキングなどの運動もこまめに行うようにしましょう。

※ ※ ※

 緊急時のためにも、自分のクルマにあった車中泊避難を考えておくと安心です。

 とくに車中で過ごす際はエコノミークラス症候群に気をつける必要があるため、対策として水、携帯トイレ、着圧ソックスなど車内保管をしておくと良いでしょう。

 また避難をした際、もしくは今現状で避難をしている人は安全な車中泊避難を心がけつつ、避難所に定期的に出向き復旧情報を随時確認することが大切です。

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2件のコメント

  1. まあ、N-VANは昨日のコメントの通り狭いので無理にチョイスする必要はありませんよ。座席も華奢なので常連の整備工場には絶対買うなって言われるくらいですから。
    見栄えよりも実を取るのが車中泊のベテランです。わざわざ車内の荷物や座席を再配置する余裕がないときもあるので、停める、運転席から荷室へ移動、すぐ寝られる。これ最強です。

  2. 去年の記事だけど、1年経って今日は3.11なので防災+車中泊避難という点で追加のコメントを。

    単純に「キャンプ」という言葉だけを見ても、アウトドアによる夜遊びも、登山の拠点設営も、スポーツ選手の合宿も、戦争の野営地も、避難民施設もキャンプという言葉で括られているので、家以外のどこかで寝泊まりするという意味になるのであれば、キャンプでの快適な過ごし方の本質は実践以外に快適に過ごす方法もないのでは。

    豪雪地帯じゃなければ、別に無理に車の中で寝なくても良くない?と思う。
    フラット空間を作り出せる車以外は車中泊するよりも、外にテントを張ったほうが良いという点。車は座って過ごす場所に割り切る。寝るのはフラットなテントの中に敷いたマットとゆったりとした寝袋でしっかり休むことにする。

    車は他にも電源として利用や、風上に車。風下にテントを張れば強風時に風よけになる。テントは固定で風向きが変われば車の方を移動するか、持ち上げて移動。くれぐれも風下にテントが在るときにエンジンを掛けないこと。排ガスがテントに入るので。

    そもそも最初から防災を気にしている人は寝るには不向きな乗用車なんて乗らないから、無理に狭い車内を四苦八苦して寝床にする必要はないと思う。
    それに普段から関心の無い人は形から入るだけで、装備を買っておいても使ったことがなく本番になってから苦労するだけ。こういうのはトライアル&エラーの連続で分かってくるものだから、一度酷い目に合わないと試行錯誤をしてみるという考えには至らないかと。大震災の度に思うのは、前回の地震の被害を他人事として見るか否か。事実、食料の備蓄をしている人が震災直後に食べるものがないとか、スーパーに並ぶ必要は無かったはず。

    車中泊に適した市販車を持っていない人が車内を寝床にする工夫を考えるよりも、車に積めるグランドシート、テント、ウレタンマット寝袋、ランタンほか寝るときに必要であろう装備の人数分をリストアップし、年に何度か車でキャンプを経験してみる事を勧めたほうが良いのでは。

    防災に備えるという曖昧な目標よりも、キャンプ慣れしておくという遊びの範疇から、災害時に経験が役立つという誘導のほうが正しいのかもしれない。

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