トヨタの「新型セダン」目撃!? 斬新デザインの「bZ SDN」か? カローラより大きい謎のテスト車両が中国で話題に!

bZシリーズ第二弾!? トヨタのEVセダンはいつ発表なるか?

 合格証をより詳しく見ていきましょう。メーカーとブランドの表記がBYDとなっていますが、この車両がトヨタ車なのであればこの表記は引っ掛かります。

 一汽トヨタ(第一汽車との合弁)の車両であれば、メーカーの表記が「四川一汽豊田汽車有限公司」か「天津一汽豊田有限公司」となり、広汽トヨタ(広州汽車との合弁)であれば「広汽豊田汽車有限公司」となり、必ず「豊田」の文字が入るはずだからです。

 例えば、フォードが中国で販売している「テリトリー」というSUVがあります。

 これは厳密には江鈴汽車が製造・販売する「馭勝 S330」のOEMであり、書類上のメーカー名は「江鈴汽車」になっていますが、それでもブランド名は「フォード」となっています。

 このように、OEM車であっても、ブランド名の表記は基本的にOEM先のブランド名になるのです。

 BYDとの合弁「BYDトヨタ」が「研究開発」はおこなうが、「製造」はおこなわない会社であるといわれたらそこまでですが、それでもトヨタ向けの車両であればメーカー名かブランド名のどちらかに「トヨタ」が入るはずだと筆者(中国車研究家 加藤ヒロト)は考えます。

bZシリーズ第二弾となる? 新型「bZ SDN」は2022年4月の上海か?
bZシリーズ第二弾となる? 新型「bZ SDN」は2022年4月の上海か?

 ここで考えられることはあくまで試験車両として届出をおこなった際、暫定的にメーカーもブランドも「BYD」としたのがひとつ。

 そしてもうひとつは、トヨタとスバルが共同開発した「bZ4X」と「ソルテラ」のように、トヨタがbZシリーズのモデルとして販売するかたわら、BYDも同じ車両をBYDとしても販売するという線です。

 現時点での情報が少ないのでどれも憶測の域を出ませんが、bZ SDNの開発に中国のBYDが関わっているという点は確実なものとなります。

 なお、投稿された書類によるbZ SDNのボディサイズは、全長4725mm×全幅1835mm×全高1475mmと表記されており、海外仕様の「カローラ」と「カムリ」の間ぐらいのサイズになります。

※ ※ ※

 2021年12月にはトヨタが「カローラよりやや大きい」サイズのEVを2022年中に中国へ投入するとロイターが報じており、おそらく今回のこのセダンがロイターの報道で言及されているモデルになるのではないでしょうか。

 ロイターの報道によれば、bZ SDNは2022年4月の北京モーターショーでコンセプトモデルを発表し、2022年中に販売するとしています。

 開催まで約1か月となる北京モーターショーで、何らかの発表がなされることを期待します。

【画像】これがトヨタの新型セダン「bZ SDN」だ! 連投される「bZシリーズ」の実車を画像で見る(30枚)

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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