軽クロカン四駆の絶対王者! スズキ「ジムニー」はなぜ愛される? 本格派だけでなく女性ウケも獲得した訳とは
軽自動車でありながら本格的な四駆性能を有するスズキ「ジムニー」。50年以上にわたって多くのファンから愛されている軽クロカン四駆ですが、一体どのようなところが魅力なのでしょうか。
唯一無二! 軽クロカン四駆「ジムニー」は何が良い?
日本独自の規格である軽自動車でありながら高い悪路走破性を発揮し、多くのファンから愛さるスズキ「ジムニー」。
コンパクトなクロカン四駆は、なぜ長きにわたって支持されているのでしょうか。ジムニーの人気の秘訣と魅力に迫ります。
ジムニーの成り立ちですが、もともと「不整地用万能車」という道なき道を進むために開発された軽四輪駆動車というコンセプトは1960年代からありました。
そんななか当時のメーカー(ホープ自動車)から不整地用万能車の製造権をスズキが買い取り、1970年に軽自動車初の本格派4WDオフロード車として誕生したのがジムニーです。
ジムニーは「旧型」と呼ばれる3世代と、現行モデルの4代目でキャラクターが大きく違うといわれています。
1970年に誕生した初代モデルは、ベースとなった「ホープスターON型」の長所である、前後リジットアクスル、16インチホイール、副変速機などを搭載しつつ、当時の軽トラック「キャリイ」用の360ccエンジンとトランスミッションを流用。
維持費の安い軽自動車でありながら、並み居る4WD車を超える悪路走破性を実現しました。
実際には2回ほど商品改良されており、商業的にも大ヒットを記録。
また800ccのエンジンを搭載した輸出仕様の「LJ80」も海外では高評価を得ており、1977年には小型車登録となる「ジムニー8」が販売されました。
軽規格の変更に伴い、1981年にボディの大型化と排気量550ccエンジンに専用設計された2代目へフルモデルチェンジ。
初代の質実剛健な内外装から、快適性と操作性をより乗用向けに向上させていますが、ラダーフレームやリジットアクスルといった本格的な4WD機構を継承しました。
トランスミッションは4速MTのみで、1984年までの初期モデルは2サイクルエンジンを搭載。
小型車登録モデルは1リッターへと排気量をアップ、名前も「ジムニー1000」となり、1984年にはさらに排気量をアップさせた「ジムニー1300」が登場しました。
さらに、1986年には電子制御式燃料噴射装置を搭載した4サイクルの550ccターボエンジンへと進化。ボンネットには当時流行したインタークーラー用エアスクープも追加し、トランスミッションは5速MTを搭載します。
そして、1990年に660ccへと排気量を拡大したほか、前後バンパーも大型化され、ターボエンジンの最高出力は64馬力を発揮。シリーズ初の3速AT車も加わりました。
また小型車登録モデルは、1993年にはワイドトレッド化され「ジムニーシエラ」と命名されました。
1998年には3代目へとフルモデルチェンジ。ボディサイズの拡大に合わせ無骨な直線基調からより乗用車ライクな丸みを帯びたデザインへと変更され、ラダーフレームには衝撃吸収性能が、リジットアクスルはさらなるオンロードでの操縦安定性とオフロードでの走破性を考慮した新設計となっています。
2004年にマイナーチェンジを実施。インパネのデザイン変更に伴いトランスファーの切り替えをレバー式からスイッチ式へ変更され、さらには毎年のように一部改良が加えられ、衝突安全性などが向上しています。
そして、現行型となる4代目の誕生は2018年です。3代目から引き継がれたラダーフレームは補強が入って剛性アップしただけでなく、デザインは2代目を彷彿とさせる直線基調に現代的なテイストをプラスしました。
またボディカラーが拡充されたことで、本格クロカン車ながらポップなイメージ戦略が功を奏し、女性ユーザーが急増し、「ジムニー女子」なるブームも巻き起こりました。
加えて、昨今のSUVブームやキャンプブームが加熱しはじめたこともあり、巷での人気もさらに上昇しています。
燃費が悪い。軽貨物ナンバーが無い。もうちょっと安かったら買う。