軽クロカン四駆の絶対王者! スズキ「ジムニー」はなぜ愛される? 本格派だけでなく女性ウケも獲得した訳とは

道が狭くても急勾配でもジムニーなら大丈夫!

 それまでジムニーは一部のマニアが好むモデルでしたが、現行モデルは手頃な価格で圧倒的な悪路走破性を体感できる本格派クロカン車として幅広い層から評価されています。

 ジムニーの魅力のひとつはエクステリアの完成度の高さでしょう。

 現行モデルは初代や2代目を彷彿とさせる直線基調のデザインを採用。大きめのホイールとの組み合わせや、前後バンパーやオーバーフェンダー(ジムニー シエラ)など無塗装の樹脂パーツをあえて見せることで「ジープ」や「Gクラス」に通じるオフローダーっぽさを感じさせてくれます。

 ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mmと非常にコンパクトということもあり、威圧感よりも親近感を感じやすいといえます。

悪路を進むスズキ「ジムニー」
悪路を進むスズキ「ジムニー」

 そして、乗用車ベースのSUVとは比べものにならないほどの本格的なオフロード走破性を実現する頑丈なボディと本格的な4WD機構もポイント。

 新開発されたX状のメンバー(補強材のようなもの)を追加し、ねじり剛性(車体が前後で違う方向に力がかかるときの剛性)は3代目比で1.5倍にアップ。

 状況に応じて2WDや4WD、4L(4WD-Low)に切り替え可能な副変速機を備える本格的な4WD機構と、パワーユニットは自主規制枠いっぱいの64馬力をジムニーの用途に合わせた専用チューニングが施されたターボエンジンを搭載。急勾配などで極低速でも確かな駆動力が発揮できるようになっております。

 また林道では軽量な車体と狭いトレッドがメリットとなり、ほかのクロカン車では辿り着けないところまでジムニーなら走行できるといわれるほどの実力の持ち主でもあります。

 さらに現行モデルの4代目が想像以上に大ヒットしたのは、さまざまな要因が重なっただけでなく安全装備の充実も大きなポイントだとされています。

 単眼カメラ+赤外線レーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能などスズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」が採用されたことで、一気に安全性能が向上しました。

 価格(消費税込)は148万5000円から190万3000円。維持費の安さや本格的なオフロード性能、さらに中古車市場での人気も考慮すれば、トータルで見てお買い得なモデルだといえるでしょう。

※ ※ ※

 現行型の4代目はあらゆる面で進化していますが、3代目も中古車が手頃な価格で狙いやすく、2代目はいかにも“道具”のような感じが魅力です。

 中古車の選びかたとしては、東北や北海道など雪の多い地域で使用されていた車輌は、融雪剤などで足回りからサビや腐食が進んでいないかをチェック。

 またカスタムされている車両は、どんなカスタムがされているのかを確認してから購入するようにしたほうが良さそうです。

 初代や2代目はさすがに20年以上経過している旧車扱いで、そもそも個体数は少なめ。選ぶなら3代目か4代目になりそうです。

 3代目であれば2004年のマイナーチェンジ以降のモデルがメカニズムの信頼性もアップしており、安心して乗りたいのであればそういった点も考慮して選ぶと良いでしょう。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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