2022年中のブランド復活は白紙に!? 独「オペル」日本上陸が再延期 一体何があった?

「オペルブランドの2022年日本導入はない」

 またステランティスジャパン社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏は「現在PHEVの6モデルとBEVの4モデルの計10モデルの電動車を用意していますが、2022年中に新たにPHEVを7モデル、BEVを2モデルの電動車ラインナップを揃え、電動化の未来を切り拓いてまいります」とコメントしましたが、その新規導入する電動車のなかにオペルのEV「コルサe」や「モッカe」に対する言及はありませんでした。

 オペルブランドの日本導入は、2022年内におこなわれるのでしょうか。

Bセグメントハッチバック「コルサ」にはフルEV「コルサe」も用意される
Bセグメントハッチバック「コルサ」にはフルEV「コルサe」も用意される

 ステランティスジャパンの関係者に話を聞くと、「2022年内にはオペルの日本導入はありません」といいます。

「世界的な半導体不足は2022年も続いたままで、さらに原油価格の高止まりなどもあり、輸送費などもかなり高騰している状況です。ステランティスジャパンとしては、まずは既存の8つのブランドにより注力していくという考えです」とのことでした。

 FCAジャパンとグループPSAジャパンが統合し、8つものブランドが揃って誕生したステランティスジャパン。

 その8ブランドのなかには、Aセグメントのフィアット「500」からEセグメントの「DS9」まで、ボディ形状もハッチバックからセダン、ステーションワゴン、MPV、SUVまで、さまざまな車種が揃っています。さらにいえば、ジープ「グラディエータ」というピックアップトラック、フィアット「デュカート」という商用車まで用意しています。

 さらにカジュアルブランドからプレミアムブランド、スポーティブランドまで、多くの個性的なブランドを持つのがステランティスジャパンの強みでもあります。

 そんななか、オペルというブランドをどこにポジショニングさせるのかということも今後の課題といえます。

※ ※ ※

 2022年内の再参入は白紙となりましたが、今後オペルブランド日本導入それ自体の話がなくなるかといえば、その可能性は少ないのではないでしょうか。すでにオペル・ディーラー網の整備などがおこなわれているという話もありますし、オペル日本語サイトでも「近日発売予定」という言葉が並んでいます。

 ただしロシアのウクライナ侵攻やそれに伴うエネルギー高騰などもあり、とくに欧州は今後予断を許さない状況でもあります。今後の動向に注目したいところです。

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