見た目はイケてたのに、なぜ売れなかった? スタイリッシュな不人気車3選

世の中には月間2万台も売れるようなクルマがある一方で、数百台、数十台しか売れないクルマもあります。そこで、意外とスタイリッシュなデザインながら不人気だったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

スタイリッシュだったけど不人気だったクルマを振り返る

 日本自動車販売協会連合会の統計によると、2021年にもっとも売れた登録車はトヨタ「ヤリス」で、21万2927台を記録しました。

デザインはかなり頑張っていたものの不人気となってしまったクルマたち
デザインはかなり頑張っていたものの不人気となってしまったクルマたち

 コロナ禍で半導体不足などの影響があったものの月平均にすると約1万8000台も販売され、月販目標台数が7800台ですからまさに大ヒットといっていいでしょう。

 一方で、月間数百台、数十台しか売れないようなクルマも存在します。もともと月間目標台数が少ない高額なクルマなら販売台数が少ないのは当然ですが、それほど高額でないクルマでも売れないケースもあります。

 売れなかった理由はさまざまですが、とくに大きな要因としては外観デザインが受けなかった事が挙げられますが、スタイリッシュなデザインでも売れなかったモデルもありました。

 そこで、見た目は意外とイケてたのに不人気だったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●マツダ「ファミリアNEO」

クーペながらユーティリティの高さが特徴だった「ファミリアNEO」

 マツダは2010年から「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」というデザイン哲学のもと、クルマづくりをおこなっており、デザイン面で高く評価されています・

 なかでも現行モデルで、スタイリッシュなフォルムが好評なのが「マツダ3」で、その前身だったモデルが「アクセラ」、さらにその前身だったのがかつてマツダの主力車種だった「ファミリア」です。

 このファミリアの8代目には、3ドアハッチバッククーペの「ファミリアNEO」がラインナップされていました。

 1994年に登場したファミリアNEOは、クーペでありながら比較的全高を高くした設計で、ユーティリティの高い室内空間を実現。

 全体のフォルムは極端なスラントノーズのフロントフェイスのウェッジシェイプで、とくになだらかなカーブを描くルーフラインが印象的でした、

 しかし、販売的には振るわず、1996年のマイナーチェンジを期にファミリアNEOの販売を終了し、オーソドックスな3ドアハッチバックにスイッチされました。

 クーペボディの割に97馬力の1.5リッターと135馬力の1.8リッターのエンジンはスペック的に平凡で、高性能エンジンが設定されていなかったことも不人気の要因といわれ、非常に短命でした。

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●三菱「エメロード」

複雑な曲面を多用して柔らかなフォルムを実現した「エメロード」

 現在、国内のラインナップでセダンが設定されていない三菱ですが、1990年代にはセダンを主力車種としており、ラインナップも豊富でした。

 なかでも、1987年に高性能な次世代型セダンとして6代目「ギャラン」を発売し、平成の3ナンバー車ブームを早期にキャッチアップして、1990年に3ナンバー専用車の「ディアマンテ」が誕生しました。

 さらに1992年には、ギャランをベースにスタイリッシュな4ドアハードトップのボディとした「エメロード」が発売されました。

 エメロードは曲面を多用した滑らかで伸びやかなフォルムで、ギャランやディアマンテが力強さを表現していたのに対し、洗練された柔らかなイメージとなっていました。

 とくにラウンドした形状のヘッドライトを採用したフロントフェイスと、ガーニッシュと一体となった長円状のテールランプが配置されたリアまわりが斬新で個性的な造形でした。

 エンジンは1.8リッターから2リッターまで4種類が設定され、トップグレードには170馬力を発揮する2リッターV型6気筒自然吸気を搭載しており、ジェントルな走りが重視されました。

 しかし、当時は4ドアハードトップセダンが流行しており、エメロードは競合するモデルが多かったことなどから販売は伸び悩み、1996年に生産を終了。ギャランに統合されるかたちで、消滅しました。

●ホンダ「MDX」

スタイリッシュなSUVだったものの当時としては大きすぎた「MDX」

 ホンダは1995年に、自社で開発した初の本格SUVである初代「CR-V」を発売。クロカン車に近いフォルムながら普段使いにも適しており大ヒットを記録し、追って北米でも販売されました。

 しかし、北米市場ではCR-Vのボディは小さく、2001年には北米のニーズをキャッチアップした3列シートの大型SUV、アキュラ初代「MDX」が登場しました。

 MDXは北米版「オデッセイ(日本名:ラグレイト)」のシャシをベースに開発され、2003年には日本でも輸入車としてホンダ「MDX」の車名で販売を開始。

 外観デザインはSUVらしい力強さを表現するために動物の「サイ」をモチーフにしており、そのイメージどおりボディサイズも全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mmと巨大でした。

 搭載されたエンジンは最高出力260馬力の3.5リッターV型6気筒SOHC VTECのみで、トランスミッションは5速ATが組み合わされ、駆動方式はフルタイム式とパートタイム式の両方の長所を併せ持つ4WDシステム「VTM-4」を採用。

 MDXは余裕ある走りがアピールポイントのSUVでしたが、さすがに大きすぎたボディが仇となって日本では不人気となり、2006年に国内販売を終了。

 一方、北米市場ではラグジュアリーなミドルサイズSUVとして引き続き継続して販売され、2020年12月には現行モデルの4代目が発売されました。

※ ※ ※

 前述のとおり三菱はセダン市場から撤退してしまいましたが、台湾ではスポーティなセダンである「グランドランサー」を販売しており、三菱製セダンが生き残っています。

 外観ではフロントフェイスに三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用し、エッジが効いたプレスラインのボディによってシャープでスタイリッシュです。

 今後日本で販売されることはありえないと思いますが、なかなか魅力的な1台です。

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1件のコメント

  1. neoのどこががいかんいけてるのか?空前の大失敗作ともいえるあのエクステリアが、、、MDXもいけてるとは言えないし、エメロードもED、ペルソナ比で優れているとはいいがたい。この日と車知っているんだか、、、

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