今から10年前にデビューしたクルマとは!? 2012年に誕生した新型車3選

「十年一昔(じゅうねんひとむかし)」という言葉がありますが、世の中は移り変わりが激しいことを表しています。クルマの世界でも10年経つと技術の進歩は目覚ましく、とくに燃費性能や安全性能は飛躍的に向上しました。そこで、今から10年前の2012年に誕生した新型車を、3車種ピックアップして紹介します。

2012年にデビューした新型車を振り返る

 クルマの技術的な進化は目覚ましいものがあります。たとえば、1970年代から1980年代にかけての10年では、環境性能と動力性能は飛躍的に高まりました。

いまから10年前の2012年に誕生した新型車たち
いまから10年前の2012年に誕生した新型車たち

 また、1997年にトヨタ初代「プリウス」が誕生して以来、10年後にはハイブリッド車が爆発的に普及し、燃費性能がかつてないほど急激に向上しました。

 このように「十年一昔(じゅうねんひとむかし)」という言葉のとおり、世の中は移り変わりが激しいといえます。

 では、今からちょうど10年前にデビューしたクルマは、どんなモデルだったのでしょうか。

 そこで、2012年に誕生した新型車を、3車種ピックアップして紹介します。

●マツダ「CX-5」 

マツダの現行SUVラインナップの先駆けとなった初代「CX-5」

 現在、マツダのラインナップの中核を担っているのが「CXシリーズ」に代表されるSUVですが、その根幹となったモデルが、2012年に発売されたクロスオーバーSUVの初代「CX-5」でした。

 初代CX-5は、マツダの革新的な技術コンセプトであるスカイアクティブテクノロジーを、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、トランスミッション、ボディ、シャシとすべてに採用した記念すべき初のモデルで、上質な走りと、優れた環境性能を両立しました。

 またデザインにおいても、マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)」を初めて全面的に採用したモデルでもあります。

 パワーユニットは、新世代のクリーンディーゼルエンジン「スカイアクティブ-D 2.2」が搭載され、高価なNOx後処理装置なしでポスト新長期排出ガス規制に適合するなど、国内市場でディーゼルエンジンの普及を一気に加速させました。

 また、ブレーキの自動制御で衝突被害の軽減を図る「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」を初採用するなど、すべての技術面で現行ラインナップの基礎となりました。

 現行モデルのCX-5は2017年に発売された2代目で、初代のコンセプトを大きく変えずに開発され、現在も進化の歩みを止めていません。

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●ホンダ「N-ONE」

旧車をオマージュしながら走りと燃費に優れた新時代のモデルとなった初代「N-ONE」

 ホンダは2011年に、同社初の軽スーパーハイトワゴンの初代「N-BOX」を発売。たちまち人気を集めて大ヒットを記録し、現在もホンダ車のトップセラーに君臨しています。

 その後、2012年初頭にN-BOXをベースにユーティリティを高めた「N-BOX+」を発売し、さらに同年11月にはNシリーズ第3弾となる「N-ONE」が誕生しました。

 ボディスタイルはトールワゴンタイプで、1967年に発売されたホンダ初の軽乗用車「N360」をオマージュしたデザインを採用し、外観は標準仕様と上質な内外装として「N-ONE Premium(プレミアム)」の2タイプに分けられ、さらに装備によって複数のグレードが設定されました。

 ホンダのクルマづくりの原点となる「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想」を受け継ぎ、大人4人がくつろげる室内空間を実現。

 また、加速性能の向上、軽量と高剛性を両立したボディと専用サスペンションの採用によって安定した走行性能と優れた静粛性に加え、27.0km/L(JC08モード)の低燃費を達成していました。

 搭載されたエンジンは最高出力58馬力の660cc直列3気筒自然吸気と、最高出力64馬力の同ターボをラインナップし、トランスミッションは全車CVTです。

 軽自動車では重要なファクターである価格は、115万円(消費税5%込)からとN-BOXと比べると安価に設定されていました。

 その後、3度のマイナーチェンジを含む改良とラインナップの拡充が図られましたが、安全運転支援システムについては遅れていたことは否めず、販売台数は次第に落ち込んでしまいまた。

 しかし、2020年11月に、プラットフォームを一新した2代目N-ONEが登場。外観は初代を継承しつつ、最新の安全運転支援システムが搭載され、ライバルに対してのアドバンテージを築きました。

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●トヨタ「86」/スバル「BRZ」

コンパクトFRクーペの火を絶やさぬためにデビューした初代「BRZ」

 トヨタとスバルの共同開発により、2012年にトヨタ「86」、スバル「BRZ」が誕生。世界的にも絶滅が危惧されていた小型FRクーペの新型車とあって、大いに話題となりました。

 両車はプラットフォームやエンジンを含む主要なコンポーネンツを共有し、スバルが培った水平対向エンジン技術を用いて「超低重心FRパッケージ」を実現。優れたコーナーリングパフォーマンスを持つライトウェイトスポーツカ仕立てされました。

 搭載されたエンジンはスバルが開発した「FB20型」をベースに、トヨタの直噴技術「D-4S」を組み合わせた2リッター水平対向4気筒DOHCの「FA20型」で、最高出力は207馬力(AT車は200馬力)を発揮。

 直噴の自然吸気らしくレスポンスに優れ、高回転まで気持ちよく吹け上がるフィーリングが特徴のエンジンでした。

 サスペンションはフロントにストラット、リアはダブルウイッシュボーンとし、高剛性なシャシと相まって高いロードホールディング性能を誇ります。

 なお、サスペンションセッティングはスバル独自のもので、兄弟車のトヨタ「86」とは乗り味が異なるなど、両メーカーのこだわりが反映されています。

 その後、86/BRZは世界的にも受け入れられ、2021年7月にはBRZが、10月には86から「GR86」に車名を改め、双方の2代目がデビューしました。

※ ※ ※

 この10年でもっとも進化した自動車技術というと、安全運転支援システムではないでしょうか。さらに同システムを基本とする自動運転も、ホンダ「レジェンド」などがレベル3を実現し、完全自動運転も夢ではなくなりました。

 また次の10年では、各メーカーともラインナップのEV化に向けたマイルストーンを発表していることから、EVの進化と普及が加速するのは間違いないでしょう。

 自動車を取り巻く環境の変化は、まさに「十年一昔」を具現化しているといえます。

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