日本初披露された全長5.6mのピックアップトラック! ジープ「グラディエーター」はなぜ日本市場に導入されたのか
2021年11月に発表されたジープブランドのピックアップトラック「Gladiator(グラディエーター)」が、2022年2月に開催された「ジャパンキャンピングカーショー」で日本初お披露目されました。全長5600mm×全幅1930mm×全高1850mmという巨大な車体ですが、すでに200台ものオーダーを受注しているそうです。どんなクルマなのでしょうか。
グレードはジープ最強のオフロード性能「ルビコン」仕様のみ
FCAジャパンは、2022年2月10日から13日に幕張メッセで開催された日本最大のキャンピングカー展示会「ジャパンキャンピングカーショー」で、ジープの大型ピックアップトラック「グラディエーター」の日本初披露をおこないました。
日本ではニッチな存在であるピックアップトラックですが、あえて導入に踏み切ったグラディエーターとは一体どんなクルマなのでしょうか?
グラディエーターは、2021年11月30日に国内導入が発表された「ジープ」ブランドの大型ピックアップトラックです。
その姿は、古代ローマの剣闘士を意味する名前に相応しいワイルドなもの。ひとことで説明するならば、ラングラーのデザインと機能を備えたトラックとなりますが、より巨大となるのも特徴です。
グラディエーターの歴史を少し振り返ると、原点となる初代は、1962年にクロスカントリーワゴン「ワゴニア」とデザインや基本を共有するピックアップトラックとして誕生しました。つまり、SUVとトラックを融合させたクロスオーバーだったのです。
その後は名称を変更したため、長きにわたりグラディエーターの名はお蔵入りとなっていました。
その名の復活が宣言されたのが、2018年11月のロサンゼルスオートショーでのこと。人気のクロカン「ラングラー」のデザインと基本コンポーネントを使い、ワイルドなフルサイズピックアップトラックとして復活を果たしました。
米国では2019年より販売が開始されましたが、FCAジャパンは当初日本導入の予定はなかったと話します。その理由は、あまりにも巨大すぎるボディにあります。
グラディエーターのボディサイズは、全長5600mm×全幅1930mm×全高1850mmとなり、ホイールベースも3490mmもあります。ベースとなる「ラングラーアンリミテッド ルビコン」と比較してみると、全長はプラス730mm、全幅プラス35mm、全高マイナス5mm、ホイールベースはプラス480mmとなり、圧倒的な大きさなのです。
ラングラーですら日本の道路事情では大きいと感じるのに、それよりも大きなボディで、さらにトラック仕様となれば、かなりニッチな存在となることは間違いなく、導入が見送られたことも不思議な話ではありません。
しかし、日本で新型ラングラーの人気が好調なこともあり、顧客や販売店からは導入を望む声も高かったため、今回の導入へと繋がったといいます。
日本仕様の開発自体は、すでにベースを共有する新型ラングラーが日本導入済みであることに加え、同じ右ハンドル車となるオーストラリア仕様のグラディエーターが存在するため、大きな問題はなかったそう。ただし、多くの販売が期待できるモデルでないことも事実なので、グレードは、日本のラングラーのトップグレードと同じ「ルビコン」のみに。ちなみに本国では、ルビコンを含め、9タイプが展開されています。
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