トヨタは、2021年12月14日に東京・お台場「メガウェブ」で「バッテリーEVに関する説明会」を実施しました。
　
　新型「bZ4X」をはじめとする全16台のBEV（バッテリーEV）が公開されましたが、なかでもオフロード感満載の「スモールクルーザーEV」がSNSで話題となっています。

　この説明会では、トヨタとレクサスが2030年にグローバルでZEV（ゼロエミッションビークル）を350万台販売する目標や、同年までに30から40車種のBEVを投入することを明らかにしました。

　また、レクサスとしては2035年にグローバルでBEV100％を宣言するなど、トヨタ・レクサスの電動化戦略を一気に見せた形です。

　同時に、トヨタの新たな電動ブランドである「bZシリーズ」として、新型bZ4Xをはじめとするコンパクトから大型SUVまで5車種を公開。

　レクサスは、先行してティザー画像が公開されている「RZ」や次世代スポーツカーなど4車種をお披露目しました。

　そうしたなかで、多くの詳細は語られなかったものの、「ライフスタイルモデル」として、ピックアップトラック、スモールSUV、スポーツカー、軽自動車、商用車など7車種も展示されたのですが、なかでもSNSでの反響が大きかったのが、水色のボディカラーが印象的なスモールクルーザーEVです。

　エクステリアは、フロントにシルバー調の大型スキッドプレートに赤色が強調されたけん引フック、そしてフロントグリルにはほかのBEVとは異なる「TOYOTA」エンブレムを装着。さらに、「コの字」ヘッドライトがタフさを際立たせています。

　タイヤはオフロードタイヤを装着するほか、ルーフには樹脂製ルーフラックにスノーボードの板を装着出来るような形となっています。

　SNSでは「ランクルEV？」「ランドクルーザーのコンパクト版EVかな？」「ランクルEV激アツ！」という声が出ています。

　そのほかにも「これはFJクルーザー復活？」「FJクルーザーのEVみたい」「EV版のFJクルーザー？」という声が見受けられます。

　タフなデザインやオフロード走行を意識した装備などから、トヨタが誇るオフロード車「ランドクルーザー」や、かつて日本でも販売されていたトヨタ「FJクルーザー」のEV版と予想する人が多いようです。

　では、このスモールクルーザーどのようなモデルなのでしょうか。

　デザインから予想すれば張り出した樹脂製バンパーやフェンダーの雰囲気からFJクルーザーに近しい存在といえます。

　また、ボディサイズもランドクルーザーやFJクルーザーよりもコンパクトなため、オフロードテイストを盛り込んだ新たなモデルとも考えられます。

　最近のSUVトレンドとして、今回のスモールクルーザーEVやランドクルーザー（300系）のGRスポーツのような見た目からタフさ、オフロード感をイメージ出来るデザインが人気の傾向にあります。

　一方で、2021年現在、トヨタはグローバルでさまざまなSUVをラインナップしていますが、需要の高いスモールかつコンパクトクラスではタフさやオフロード感をイメージさせるモデルは設定されていません。

　そうしたことからもスモールクルーザーEVは現在ラインナップされていないポジションを補う役割かつ、トヨタのBEV戦略の1台として登場する可能性はあり得そうです。

　スモールクルーザーEVに関するトヨタの公式回答は得られないものの、今回の説明会で展示されたBEVは数年以内にグローバル市場に投入されるといいます。

　日本でコンパクトSUV市場が盛り上がっていることや、BEVを身近な存在として印象付ける意味としても、スモールクルーザーEVが日本市場に導入される可能性は高いかもしれません。