なぜ長期休暇の高速道路は渋滞が発生?「ファスナー合流」「車間を空ける」渋滞緩和に効果アリ!?

クルマを運転する以上、渋滞に遭遇することは少なくありません。渋滞はなぜ発生するのでしょうか。また、どんなシチュエーションで発生しやすいのか、さらに渋滞の対処法などを、NEXCO東日本に聞いてみました。

サグ部で速度低下に気づかず…「ブレーキの波」が広がっていく

 クルマを運転する以上、渋滞に巻き込まれることはよくあることです。

 しかも急いでいるときに限って渋滞にハマり、ついイライラしてしまうものですが、渋滞はなぜ発生するのでしょうか。

 今回は、高速道路で渋滞が発生するメカニズムやシチュエーション、対処法などについて調べてみました。

長期休暇は高速道路で渋滞が発生しがち
長期休暇は高速道路で渋滞が発生しがち

 NEXCO東日本のウェブサイトによると、2020年に発生した渋滞のうち、約76%が交通量の集中によるもので、このうちの64%は高速道路上の上り坂および「サグ部(下り坂から上り坂に差しかかる箇所)」で発生しているとされています。

 ではなぜ、サグで渋滞が発生しやすいのかについて、NEXCO東日本に聞いてみました。

「道路の勾配を意識せずに下り坂でアクセルを緩めた状態のまま上り坂に差し掛かると自然に減速してしまうのですが、この速度低下に気づかずに走行しているケースが多いようです。

 交通量が多い状況でこうした(速度変化に気づかない)クルマが存在すると、すぐ後ろのクルマは車間距離が詰まるため思わずブレーキを踏んでしまいます。

 さらに、ブレーキを踏んだクルマの後続車もブレーキを踏む『ブレーキの波』が大きくなりながら次々と連鎖していくため、最終的には停止してしまうクルマが出てきてしまうのです。

 これが、サグや上り坂において渋滞が発生するメカニズムです」

 ブレーキの波は、トンネルの入り口やインターチェンジ合流部分などでも発生しやすく、同じように渋滞発生の原因になっているそうです。

 年末年始のような長期休暇で多くの人が高速道路を利用するタイミングではブレーキの波がさらに発生しやすくなり、10km以上の渋滞が発生してしまうのだそうです。

 2021年・2022年の年末年始の高速道路の渋滞が気になるところですが、日本では新型コロナウイルスの新規感染者が減少し小康状態を保っているものの、新たな変異株の世界的な流行などもあり予断を許さない状況です。

 NEXCO東日本でも新型コロナの感染推移の状況や交通動向を踏まえたものではあるものの、2021年12月28日から2022年1月4日の渋滞予測ガイドを発表。

 それによると、各日ともに10kmから25kmという渋滞が発生することが予測されますが、渋滞のピークは2022年1月2日になる見通し。東名高速や関越道、中央道、常磐道、東北道、圏央道などでは最大35km程度の渋滞が断続的に発生すると予想されています。

 今冬の年末年始は2019年や2020年の年末年始並みに回復しそうだとNEXCOは予測しており、単純試算ではありますが150万台強/日(全国)の利用が見込まれます。

 年末年始に高速道路の利用する場合は、かなり計画を立てたほうが良さそうです。

【画像】ファスナー合流は渋滞緩和に効果アリ! 対策前と後の違いを画像でチェック(16枚)

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1件のコメント

  1. ETC2.0搭載車両の人はご存知かと思いますけどNEXCOでは渋滞中の合流時は合流の先で順序よく合流するように案内してますよね(笑)

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