トヨタ「アルファード」が2000万円 「クラウンミニバン&LM」の高級ミニバン市場がスゴい! 世界初公開された新型「GL8」とは

アルファードのパクリではない! 中国高級ミニバン市場をけん引するビュイック「GL8」とは

 ビュイックが発表した前述のモデル「GL8 フラッグシップコンセプト」は、2017年から販売されている現行モデルを置き換える次世代のGL8を指し示すものとなっています。

 外観はエッジの効いたシャープなラインで構成され、フロントは大型なグリルと極細のヘッドライトが特徴的です。

 純電動なのはもちろん、そこへ現行モデルを凌駕する車内空間の快適さを提供することとしています。

 ちなみに、このコンセプトモデルがアルファードの完全なパクリと唱えるメディアもいますが、それは違うと筆者は思います。

 高級ミニバンを突き詰めたらどこの国、どこのメーカーもだいたい似たような形になります。

 さらに、実際の問題として両者を比べても見ても「パクリ」といえるほどの類似点は存在しません。

アルファードに似てる? 2021年に世界初公開されたビュイック「GL8 フラッグシップコンセプト」
アルファードに似てる? 2021年に世界初公開されたビュイック「GL8 フラッグシップコンセプト」

 そもそもビュイックは中国車ブランドではなく米国GMのブランドです。

 GMが中国市場において初めて「高級ミニバン市場」を開拓したビュイックは、そのライバルの存在に危機感を覚えています。

 ビュイックは2000年に中国市場専売モデルとしてこのミニバンを投入し、以来、主にビジネスの送迎用途などで長年活躍してきたモデルです。

 中国におけるミニバンの販売台数ランキングを見てみると、GL8は毎月2位に位置するほど売れているモデルです。

 2020年の累計販売台数は15万6777台となっており、その凄い売れ行きが見て取れますが、これは価格帯の違いも影響しています。

 まず、GL8は高級ミニバン市場に殴り込みをかけていると同時に、ファミリー層向けのミニバンとしての側面も持っています。

 そのため、一番安いグレードは31万7900元(邦貨換算:約567万4000円)から販売。また、前世代のモデルも継続して販売しており、こちらは23万2900元(約426万5800円)からです。

 そして高級ミニバン市場へは最上級のGL8 アヴェニールというモデルを用意しており、こちらは一気に価格が上がって46万3900元(約828万1000円)から販売。

 この最上級モデルは専用の外装のみならず、通常は7人乗りであるのを4人乗りにし、極上の快適性を実現したモデルです。

※ ※ ※

 そうしたなかで中国の高級ミニバン市場に、アルファードやクラウンヴェルファイア、LM、オデッセイなどの日本勢が猛追を仕掛けているのです。

 トヨタに至っては、2021年11月に初めて「シエナ」を正式に中国へ投入しました。

 シエナは中国現地で生産されるため、安定した供給体制を維持できるでしょうし、価格も30万9800元(約552万9000円)からとなり、アルファードほどのモノを求めないファミリー層などには人気になると考えられます。

 今後、アルファードよりも安いGL8もシエナをライバルとして念頭に置くことになるでしょう。

 今回発表されたGL8 フラッグシップコンセプトは、ビュイックがもっと先の時代のために何を消費者へ提供し、どう日本勢に対抗するかを示すものだと感じました。

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