「体調急変→車が運転」実現間近の機能を公道で試してみた マツダ先進システムの実力は?
カーブ手前で緊急ボタンを押すと…?
最後は、より安全な場所への駐車(幹線道路を避けた路肩退避)です。
大きな右カーブの手前の直線路で緊急ボタンを押すと、減速しながらカーブを曲がり、さらに側道へ車線変更し、10km/h程度でゆっくり進みながら安全な路肩を探して停止しました。
このような一般路での路肩退避機能は、2025年以降に量産されるマツダ車にCO-PILOT2.0として搭載される予定です。
また、ドライバー状態検知技術を用いた異常予兆や異常検知についても、CO-PILOT2.0から導入を予定しています。
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ドライバーが運転中に体調異常で事故を起こす内因性事故の原因の約90%が、低血糖、心疾患、脳血管疾患、てんかんなどによるいう学術的な研究結果があります。
そしてこれらの疾患により脳の機能が低下し、運転操作においてさまざまことが起こる可能性があります。システムはそれらを基にしてドライバーの異常予兆を検知します。
例えば、ハンドルやペダル操作が通常の場合から乖離している度合いを計測します。または、頭部の動き(顔の向き)が車両の挙動に対して上下方向や傾き方でどう動くかを計測します。
さらには、マツダが重要視しているのは視線挙動で、特定箇所への偏りが生じていないかを計測します。
まず、2022年から量産予定のCO-PILOT1.0では、ドライバーの体調異常や居眠りを検知した場合、高速道路での路肩退避と、一般道での交差点内を避けた同一車線での停止を実現します。
今回、公道で体験したCO-PILOTコンセプトは、「もしもの場合に頼れるパートナーである」という実感が湧きました。
今回はマツダのシステムを体験しましたが、同社以外の各メーカーも、ドライバー異常時での高度運転支援システムを拡充することが期待されます。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
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