価格が安いからガンガン乗って楽しもう! 100万円台で販売中の遊べる車3選

現在、日本の自動車市場では多種多様なクルマが販売されています。なかでも価格帯は100万円台のエントリーカーから、数千万円クラスの高級車やスーパーカーまで揃っており、あらゆるニーズに対応。そこで、100万円と安価ながら乗って楽しく遊べるクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

100万円台で販売されている遊べるクルマを振り返る

 現在、日本の自動車市場は、スポーツカーにとって冬の時代といえます。とくに小型で比較的安価なスポーツカーは、世界的にも絶滅危惧種になってしまいました。

100万円台で買える乗って楽しく遊べるクルマたち
100万円台で買える乗って楽しく遊べるクルマたち

 スポーツカーの魅力はなんといっても走りですが、ドライビングプレジャーを味わうならばスポーツカー以外の選択肢もあります。

 また、ドライビングプレジャーは速く走ることだけでなく、操る楽しさはどんな速度域でも堪能でき、高額なモデルの専売特許ではありません。

 むしろ安価なモデルならガンガン走って、運転する楽しさを味わい尽くすこともできるでしょう。

 そこで、100万円台と安価ながら乗って楽しく遊べるクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「ジムニー」

軽自動車では唯一無二のクロスカントリー4WD車の「ジムニー」

 2018年に20年ぶりのフルモデルチェンジをおこない4代目となったスズキ「ジムニー」は、発売から3年経った現在も納車待ちが数か月となるほどの人気ぶりです。

 ジムニーは軽自動車ながら本格的なクロスカントリー4WD車であり、クラシカルなイメージと最新のデザインコンセプトを融合した外観から多くのユーザーから支持されています。

 エンジンは全グレード共通の最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボで、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。

 駆動方式は初代から継承しているパートタイム式4WDで、4代目では手動でレバーを操作するトランスファーに回帰しました。

 一方で、ヒルディセントコントロールやブレーキLSDなどを標準装備し、安全運転支援システムを設定するなど、メカニズムは正常進化を果たしています。

 グレード構成は装備によって3タイプにわかれ、もっとも安価な「XG」の価格(消費税込、以下同様)は148万5000円からに設定されていますが、走りについての装備はトップグレードの「XC」と変わりありません。

 ジムニーの高い悪路走破性を引き出すにはクロスカントリードライブが可能な専用のオフロードコースが必要といえますが、林道ツーリング程度でも十分に走りが楽しめます。

 なによりもコンパクトな車体なので、日本の狭い林道をのんびり走るにはジムニーこそベストな選択といえるでしょう。

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●ホンダ「N-VAN」

軽商用車ながら趣味のクルマとしても使える優等生な「N-VAN」

 現在、日本の自動車市場でベストセラーに君臨しているのは、ホンダ「N-BOX」シリーズです。初代は2011年に誕生し、2017年には現行モデルの2代目が登場。同年から2020年まで4年連続販売台数1位を記録しています。

 そして、2018年7月にはN-BOXの派生車として軽バンの「N-VAN」が発売されました。

 N-VANはN-BOXのプラットフォームをベースに開発されましたが、ボディパネルはすべて専用設計で、助手席側はセンターピラーレスを採用。

 フロントドアとリアのスライドドアを開ければ広大な開口部となり、大きな荷物の積み下ろし時に威力を発揮します。

 また「センタータンクレイアウト」に代表されるホンダの低床化技術により、フラットで低いフロアを実現。

 さらに助手席と後席を段差なくフラットに収納できることから、長尺物の積載だけでなく車中泊にも適しています。

 エンジンは最高出力53馬力の660cc直列3気筒自然吸気と64馬力の同ターボの2タイプで、トランスミッションはCVTと軽商用車では初となる6速MT(自然吸気のみ)が設定され、駆動方式はFF2WDと4WDです。

 N-VANは軽商用車ですから荷物の運搬に特化したモデルです。しかし、個性的なデザインや普段使いにも良好とあって、商用だけでなく趣味に使うクルマとしてセカンドカーの需要も高いといいます。

 そして、使い切れるローパワーなエンジンに6速MTを駆使して走れば、スピードに関係なく楽しい走りが堪能できます。

 N-VANの価格は127万6000円から187万2200円で、安全運転支援システムが全グレードに標準装備されています。

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●マツダ「マツダ2 15MB」

普段使いもこなせる安価なモータースポーツベース車の「マツダ2 15MB」

 現在、マツダのラインナップは「CXシリーズ」に代表されるSUVが主力ですが、ほかにもさまざまなモデルを展開しており、優れたドライビングプレジャーを持つモデルといえば「ロードスター」がベストでしょう。

 しかし、もっと安価で十分に楽しい走りが可能なモデルが、「マツダ2 15MB」です。

 マツダ2の前身はベーシックカーとして開発された「デミオ」ですが、2014年に登場した4代目が2019年9月のマイナーチェンジで、車名をグローバルで統一したマツダ2として再デビューしました。

 外観は精悍さと力強さを表現したデザインで、内装も高い質感を実現するなど、プレミアムなコンパクトカーというコンセプトです。

 また、特徴的なのがパワーユニットで、1.5リッター直列4気筒ガソリンエンジンと、コンパクトカーでは唯一の1.5リッター直列4気筒ディーゼルエンジンを設定し、トランスミッションは6速MTと6速ATを設定。

 そしてマツダ2 15MBはモータースポーツベース車としてラインナップされているモデルで、装備を廉価グレード並みに簡素化し、エンジンは1.5リッター直列4気筒ガソリンをベースに排気系の変更とハイオク指定化され、最高出力は標準仕様の110馬力から116馬力へと6馬力向上しています。

 トランスミッションは6速MTのみとされ、ギヤ比と最終減速比は15MB専用の設定で、コーナーの立ち上がり加速を重視した仕様です。

 15MBの価格は165万円と安価に設定されていますが、ひととおりの快適装備に、安全運転支援システムも搭載されており、普段使いにも問題ありません。

 ノーマルでも十分な性能ですが、サスペンションやブレーキ、タイヤ、シートなどを変更して自分好みに仕立て、週末にワインディングロードのドライブや、サーキットでスポーツ走行を楽しむのもアリでしょう。

※ ※ ※

 最新のモデルは安全運転支援システムの充実などにより、昔のクルマと比べて高額になったのは否めません。
しかし、改めて探してみるとまだまだ安価で楽しいクルマは存在しています。

 メーカーも慈善事業ではないので、売れないクルマは整理されてしまいますが、今回紹介したようなクルマはこの先も生き残ってほしいものです。

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