高校に車通学はOK? 18歳から免許取得も高校生はクルマで通学して良いのか
クルマ通学が認められない理由は?
校則でクルマ通学を明確に規制されていなかったとしても、現実的には生徒自身がクルマを運転して通学をしたら、高校側から禁止を言い渡されることでしょう。
学校がクルマ通学を禁止する最も合理的な理由は、やはり「危険だから」ということにほかなりません。
学校教育法では、校長や教師は生徒の生命・身体の安全を守るべき義務を負うとされており、学校内はもちろん通学時も同様に安全への配慮が求められます。
21歳未満の自動車保険料が高額なことからもわかるように、若年層の事故率はそれ以上の年代に比べても高く、重大事故も少なくありません。加えて、もし18歳で免許を取得したとしても、少なくとも在学中は免許取得1年未満の「初心者ドライバー」となります。
そのため、高校が生徒のクルマの通学を規制することはもちろん、免許の取得自体を許可制とすることは、決して不合理なものではないといえます。

アメリカなどでは、高校生がクルマで通学をする例も少なからず見られますが、これは公共交通機関が発達していない地域が多く、また国土も広大なため、保護者や高校による送迎も限界があるためです。
日本にも公共交通機関が発達していない地域はありますが、生徒のクルマ通学を認めなければならないほどの地域はほとんどないようです。
なかには、高校に無断でクルマ通学をしている、あるいはしたことがあるという人もいるかもしれませんが、クルマの取得費用や駐車スペースの問題を考えると、生徒自身にあまりメリットがなさそうです。
このように、さまざまな事情から、生徒自身がクルマを運転して通学することはほとんどおこなわれていないと考えられます。
一方で、高校卒業後にクルマを運転する仕事に就く人も少なくありません。もちろん、クルマに乗る以上は交通事故に関わる可能性はありますが、それでもクルマを運転しないと生活自体がままならないという人も多くいます。
加えて、日本は世界に誇る自動車大国であり、自動車産業は日本の基幹産業です。ただ漠然と「危険だから」で規制するのではなく、クルマに乗ることのメリットとデメリットを正確に伝え、高校生のうちから安全運転について学ぶことも重要なのではないかと思われます。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。







































