学校の先生は車通勤に制限ある? 贅沢すると保護者からクレームも!? 知られざる教職員の愛車事情とは
地方部など、学校によってはクルマ通勤をおこなう教職員がいます。先生がド派手なクルマに乗っているイメージはあまりありませんが、車種の規定はあるのでしょうか。
車種を規定している学校はほとんどないが…
誰しも学校の先生に対して、良いことも悪いことも引っくるめて思い出があるものですが、先生のプライベート、特に愛車事情についてまで記憶にある人は少ないかもしれません。
公共交通機関の発達していない地方部の学校や、独自に規定を設けることができる私立の学校では、教職員のクルマ通勤を認めている場合があります。
ただ、マンガやアニメの世界以外で、ド派手なスポーツカーで爆音とともに通勤する先生の姿を見ることはまずありません。
ということは、やはり先生の乗るクルマには何らかの車種規定があるのでしょうか。
結論からいえば、公立の学校の場合には原則として車種の規定はありません。
私立学校のなかには、独自の規定を設けている場合がある可能性もありますが、具体的な車種まで規定していることは皆無と考えられます。
これは、基本的人権への配慮などから、違法改造車のような著しく公序良俗に反するものでない限り、個人の趣味嗜好への介入は難しいことが第一の理由です。
とはいっても、現実的にはやはり無難なクルマを選択するのが一般的なようです。都内の私立高校の関係者は次のように話します。
「本校は最寄り駅からバスで20分ほどの距離にある関係上、校長の許可を得ればクルマやバイクで通勤することが認められています。
車種に対して明確な規定はありませんが、生徒や保護者に対してあまりに目立ちすぎるようなクルマだと、イタズラのターゲットにされたり、批判の対象になったりする可能性があるため、推奨はしていません」
また、東京都の公立学校に務めていた元教員の男性は立場上、さまざまな面で「周囲の目を気にする」と漏らします。
この男性は、かつてホンダ「アコード」を所有していましたが、同じくホンダの「フィット」が登場して以来、現在に至るまでフィットを乗り継いでいます。
「フィットのようなコンパクトカーほうが、取り回しがしやすくて楽ということももちろんありましたが、生徒や保護者、同僚たちの目を気にすると、通勤で使用しない場合でも、『ぜいたくをしている』と思われるクルマは選びづらいです」
勤続年数がそれなりにある教職員であれば、アコードのような国産車のなかでは高級車といえるクルマを購入することは難しくないと思われますが、この男性のように周囲の視線を配慮するケースは少なくないようです。