なぜトラックの路上駐車増加? 高速道「深夜待ち問題」違反でも横行するのか
NEXCOではどのような対策をとっている?
このように違法である以前に、危険かつ迷惑行為とされている「深夜割待ち」ですが、NEXCOではどのような対策がとられているのでしょうか。
前出の担当者は、対策について以下のように話します。
「料金所付近などにおける滞留車両の存在は2011年から確認されています。
そこから、NEXCOではあらゆる対策を継続的におこない、滞留車両の減少に努めています」
NEXCO中日本によると、大きく分けて3つの対策が行われているとしています。
まず、ひとつ目は、法人向けのクレジットカードである「コーポレートカード」の契約者への指導書の発出やチラシでの啓発活動です。
前述したように、深夜割待ちをおこなう車両は商用車が多いため、NEXCOでは、企業側に直に注意喚起することで滞留車両を減少させようと試みがおこなわれています。
続いて、交通管理隊が「駐停車禁止」の啓発文言を表示させ、主に東京料金所付近に滞留する車両に対しての注意喚起を実施。
本来ならば、滞留車両に1台ずつ声がけをおこなうことが理想かもしれませんが、高速道路上という危険性も考慮して、東京料金所付近では車載標識を活用した注意喚起もおこなっています。
一方、安全が確保されている場合には、直接的な声掛けもおこなわれています。主にPA・SAの加減速車線や高速バス専用の停留所では、交通管理隊による巡回時の声掛けが、安全に配慮したうえで、可能な限りおこなわれているようです。
このほかにも、高速道路の路肩にソフトポールを設置するなど、安易に路肩へ駐車できないように対策がなされています。
そのうえでNEXCO中日本の担当者は「故障などのトラブルが発生した際には、路肩へクルマを寄せて駐停車することは問題ありません」とし、利用者へ適切な路肩への駐車を求めています。
また、日本の運送会社で構成されている全日本トラック協会は、以前の取材時に次のように話していました。
「ETC時間帯割引待ちの車両が料金所手前の路側帯などに駐停車すること防止するため、出発時間の調整やPA・SAなどを利用するよう促すお知らせを当協会ホームページや機関紙などを通じて情報発信しています」
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NEXCO中日本では、ユーザーが安全かつ円滑に高速道路を利用できるよう、深夜割待ちの車両に対してさまざまな対策をとっています。
コスト削減を図りたいと考える企業は多いと思われますが、だからといって違法行為をおこなって良い理由にはなりません。
もし、命にかかわるような重大事故をおこしてしまったとしたら、その代償は計り知れません。
高速道路はルールに則って、安全に配慮したうえで利用しましょう。
簡単な方法がある。緑ナンバーは社会インフラを維持するために必要不可欠なものだから、高速道路の料金は時間や曜日に関わらず全て半額。
これで白ナンバーがボヤくなら、じゃあ、緑ナンバーにすれば?で済む。法律で様々な規制や教育および管理を受ける緑ナンバーと違い、白ナンバーには最近ようやくアルコール検知器のデータの記録と保存が明確化されただけ。ナンバーの色は違っても、同じ車種であれば事故ったときの破壊力・殺傷力は同じなのに。時間帯で割引があるからこういう問題が出る。あと、常態化しているICには、料金所手前に大型駐車場とトイレ、食べ物の自販機があればトラックドライバーは時間調整を行いやすい。