新車の国産SUVを選ぶより中古で初代「レンジローバー イヴォーク」を買った方が幸せな理由とは
ランドローバーが誇るフラッグシップモデルといえば、「レンジローバー」で間違いありません。しかし、その名車の小型版である「イヴォーク」もまた、同社を代表する人気車種です。2012年から2019年の間販売された初代イヴォークは、そのカジュアルなルックスから日本でも優秀なセールスを記録。今回はそんな初代イヴォークが中古車としてオススメできるワケを、解説します。
モード系なのに飽きないデザイン
食品に賞味期限あるいは消費期限があるのは当然のことだが、「デザイン」や「ファッション」にも賞味期限はある。そしてその期限は、モノによって長かったり短かったりする。
一例を挙げるなら、1955年代にジェームズ・ディーンが映画『理由なき反抗』のなかで見せた「Leeの101ライダース+白Tシャツ」という着こなしは、映画公開から66年がたった今でも普通に現役である。また1979年公開の映画『さらば青春の光』でフィル・ダニエルズがまとっていたフィッシュテール・パーカー(通称モッズコート)+細身のスーツというスタイルも、まったく色褪せていないように思われる。
だが逆に、1980年代に流行した「肩パッド入りのジャケット+タック入りパンツ」で駅前を歩けといわれたら、それはもはや何らかの罰ゲームだろう。
このようにファッション/デザインにも食品同様の「賞味期限の長短」があるわけだが、その意味でいうと、日本では2012年3月に発売された初代ランドローバー「レンジローバー イヴォーク」(以下、長いのでイヴォークと省略)は、きわめてモード的で素晴らしくしゃれたデザインであっただけに、その時間的な耐久性は「短いのだろうな」と筆者は予想していた。
メルセデス・ベンツ「Gクラス」のような四角四面のクルマは、いくら時間が経とうと古びないというか、逆に“風味”が出てきたりもするが、イヴォーク的な、あるいはアウディ的な「モード系デザイン」は、出た直後はかなりいい感じなのだが、3年から5年も経つと、その経過した時間以上に「なんか古いな……」と感じられてしまう場合が多いのだ。
●街なかで色褪せない初代「イヴォーク」
だが初代イヴォークは違った。
日本での発売から9年半が経過し、新型(2代目)の登場からも2年以上が経ったわけだが、初代イヴォークの「しゃれてる感じ」はいささかも減じていないように見えるのだ。
いやもちろん、2代目と初代を真横に並べた上で見比べれば「初代はやっぱ古いな……」とわかるが、初代単体で街を走っている姿を見かけると、いまだに「おっ?」と思わされるのである。
初代イヴォークのデザインは、いかにも時間的な耐久性が低そうに見えて、実はそうでもなかったのだ。普遍的……とまでいえるかどうかは不明だが、少なくともあと数年間は、人に「おっ?」と思わせるだけの“美”と“モード”が、初代イヴォークには備わっている。
となれば当然気になってくるのは、新車の2代目イヴォークと違って比較的安価な予算でも入手可能な「初代の中古車」である。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。