第二世代「スカイラインGT-R」は無敵だった! 戦いを挑んだ高性能なライバル車たち

三菱・ホンダにおけるGT-Rのライバルは?

●三菱「GTO」

 三菱「GTO」は、セダンの「ディアマンテ」をベースにして、1990年10月に登場しました。

 6G72型3リッターV型6気筒DOHCツインターボエンジンと自然吸気エンジンを搭載していますが、なかでもツインターボエンジンは最高出力280馬力/6000rpm、最大トルクは42.5kgf・m/2500rpmを発揮し、フルタイム4WDと4WSのシャシで受け止めています。

三菱「GTO」(初期型)
三菱「GTO」(初期型)

 一見ミッドシップのようなボディは、全長4555mm、全幅1840mm、全高1285mm、車重1700kgと、当時の国産車では異例の迫力でした。

 GTOもマイナーチェンジごとに走行性能を強化していきます。

 1993年8月にはツインターボエンジン車のMTを6速化、1994年8月には軽量化モデルの「MR」を追加、オプションでAPロッキード社製6ポッドフロントブレーキと、リヤデフにハイブリッドLSDを設定しています。

 1996年8月には国産車初の18インチホイールを設定するのですが、2000年7月に生産を終了しました。

 GTOは強力なエンジンでR32に迫る高性能を発揮しましたが、GT-Rの実質的なライバルはより戦闘力が高く販売も好調なランサーエボリューションシリーズになっていきました。

 しかし、GTOは強力なターボパワーと高度な電子制御の先駆者であり、ランサーエボリューションシリーズの祖先の一台として称賛に値する車だといえるのではないでしょうか。

●ホンダ「NSX」(初代)

 1990年9月に登場しホンダ「NSX」は、電子制御に過剰に頼らずに高性能を実現。GT-RやGTOとは性格が異なるクルマといえるでしょう。

 エンジンはNSX専用の3リッターV型6気筒DOHC VTEC(C30A型)で、自然吸気ながらMTモデルは280馬力/7300rpm、30kgf・m/5400rpmを発揮しました。

 ボディはオールアルミ製として軽量化するとともに、エンジンを横置きミッドシップマウントして理想的な重量配分による高度な操縦性を実現しています。

 1992年11月には走りに特化したグレードの「タイプR」を追加し、その後約3年間設定されます。

 1997年にはMTモデルのエンジンを3.2リッターに拡大し、ギヤも6速化。1997年には高性能と快適装備をバランスした「タイプS」、2002年には新タイプRを追加しました。

 この頃にはR34、スープラともなく、NSXは孤高の存在となり、2005年7月に生産を終了しました。

 第二世代GT-Rの全モデルに対して、NSXはモデル一代で対抗しています。

 ホンダはエンジン性能向上やタイプR追加などで常にNSXの戦闘力を強化し、GT-Rとは異なる魅力を保ち続けたといえます。

※ ※ ※

 よきライバルの存在はクルマを進化させるだけでなく、市場を活性化させます。

 今回のクルマたちもスカイラインGT-Rに影響を受けて進化し、追い付かれたスカイラインGT-Rは再び進化する、という良い影響を受けていました。

 いままた、トヨタ「GR86」/スバル「BRZ」がフルモデルチェンジを受けたり、日産新型「Z」(日本名:フェアレディZ)が発表されたりしていますが、それぞれのクルマにライバルが登場し、市場が活性化してくれることを祈るばかりです。

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2件のコメント

  1. GTOのトルク表記間違ってるw
    大事なところでミスはアカン( ̄▽ ̄;)

    • このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
      表記修正し単位を統一させていただきました。

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