セナが乗りジェンソン・バトンが憧れた「JPS」カラーのラドフォード「タイプ62-2」は中身も凄かった
ジェンソン・バトン氏が開発に携わったラドフォード「タイプ62-2」に、往年の「JPS」カラーをまとった特別仕様モデルが加わりました。カラーリングだけでなく、チューニングも施された本格仕様です。
カラーリングだけでなく、中身も違う真の「JPS」仕様
2021年8月7日に正式に発表された、ラドフォード「タイプ62-2」。ロータス「タイプ62」にインスパイアされたこのモデルは、F1パイロットであったジェンソン・バトン氏も開発に携わっていることでも注目を集めた。
わずか62台のみ生産されるこのクルマには、すでにオーダーが入っているそうだが、ラドフォードは、より希少性の高いモデルの生産を発表した。それが今回紹介する「タイプ62-2 ジョン・プレーヤー・スペシャル(JPS)」である。
●ロータスと深い縁のあるジョン・プレーヤー・スペシャルとは
もともとタイプ62−2は、個々のオーナーが希望する仕様に合わせて製造されるものとなっているのだが、12台のみ外装をJPS(ジョン・プレーヤー・スペシャル)のカラーリングとしたのだ。
ロータスとJPSとのつながりは深い。1970年代から80年代にかけてのF1シーンを思い出すとき、かならず登場するのはこの組み合わせだ。とくに、1972年シーズンは、エマーソン・フィッティパルディ選手が5勝を挙げているし、アイルトン・セナ選手がドライブしたロータス「98T」も、JPSカラーに彩られていた。
そんな伝説的なカラーリングを採用するにあたってラドフォードは、たんに外装のみを変えて、よしとはしなかった。
このタイプ62−2 JPSに搭載されるエンジンは、カムシャフトやピストン、コンロッドを変更し、スーパーチャージャーもアップグレードすることで、ゴールドリーフ・グレードの500bhpから、600bhpへと引き上げている。
また車重も、ゴールドリーフ・グレードよりも軽くしたことから、その走りはレーシングカーに近いものとなっている。
ジェンソン・バトン氏は、Type 62-2 JPSについて、次のように語っている。
「ジョン・プレイヤー・スペシャルのタイプ62-2は、お金で買えるもっとも極端なタイプ62-2です。エマーソン・フィッティパルディやアイルトン・セナといったF1のヒーローたちがレースで使用し、私がドライバーになりたいと思ったきっかけとなったマシンである、もっとも象徴的なレーシング・カラーのひとつです。
JPS Type 62-2は、公道でもサーキットでも非常に優れた性能を発揮します。非常に軽く、非常に速く、軽快で、五感を刺激し、熟練したサーキットカーにも引けをとりません。もちろん、ラドフォードのようなオーダーメイドのコーチビルダーのハイエンドなタッチで装飾されています」
エンジンのパワーアップに伴い、ブレーキは360mmの径を持つローターと、APレーシング製モノブロックキャリパーを装備。タイヤはミシュランのパイロット・スポーツ・カップ2となっている。
エアロパーツもより空力を意識したものとなった。フロントのスプリッターやリアディフューザーは、ダウンフォース増大のため大型化され、サイドのエアインテークも、冷却性向上のために大型化されている。
ちなみに、JPSのボディカラーは10層のキャンディブラックをベースに、特注のゴールドを施したもの。そのため、光のあたり方によって、微妙に色合いが違って見える。
このタイプ62−2 JPSは、2021年9月17日から開催される、グッドウッド・リバイバルで公開される予定となっている。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。