トヨタ新型「カローラクロス」初公開! なぜ55年目にカローラ初のSUV追加? 歴代通してニーズ対応するブランド戦略とは

12代目となるカローラシリーズに新型「カローラクロス」が追加され、2021年9月14日に発売となりました。シリーズ初のSUVを初代から55年目に投入することになりますが、新型カローラクロスとはどのようなモデルなのでしょうか。

誕生から55年目にカローラシリーズ初のSUV、新型カローラクロスを発売!

 トヨタは、12代目「カローラシリーズ」に新型SUVとなる「カローラクロス」を追加して、2021年9月14日に発売しました。
 
 2021年で55年目を迎えるカローラシリーズ初のSUVは、8月中旬の先行受注から約2週間で1万3500台の予約が入っているといいます。
 
 新たにカローラシリーズに加わる、新型カローラクロスとはどのようなモデルなのでしょうか。

新型カローラクロスは、Cセグメントながら199万9000円からの価格で設定! ライバル激震の国内SUV市場はどうなるのか?
新型カローラクロスは、Cセグメントながら199万9000円からの価格で設定! ライバル激震の国内SUV市場はどうなるのか?

 カローラシリーズは、1966年に初代モデルを発売して以来、世界中のユーザーニーズや時代のニーズを超える「プラスα」を基にボディスタイルにとらわれない多種多様なモデルが販売されてきました。

 現行の12代目モデルでは、2018年6月に「カローラスポーツ(ハッチバック)」、2019年9月に「カローラ(セダン)」と「カローラツーリング(ワゴン)」を発表しています。

 これに、2020年7月に新型カローラクロスがタイで発表され、その後さまざまな国や地域で展開されています。

 今回、発売となった日本仕様では「アーバン・アクティブ」をデザインコンセプトとして、SUVらしいダイナミックで洗練されたエクステリアデザインを採用。

 ガラス面やフロント・リアのランプに伸びやかなデザインを施したボディ部分とワイドで安定感のあるバンパー部分のデザインのコントラストにより、都会的かつ堂々としたプロポーションとなっています。

 すでに先行して販売されているタイなどでは異なるフェイスデザインを採用していますが、その理由についてチーフエンジニアの上田泰史氏は「タイと日本では、市場の志向が異なります。タイなどではタフさが重視されていたこともありデザインのコンセプトは『アーバンタフネス』でしたが、日本ではたくましさだけでなく、洗練さなど重視して『アーバアクティブ』としたため、デザインが異なります」と説明。

 また、グローバルでのカローラクロスはトヨタエンブレムを付けていますが、日本ではカローラシリーズを表す「C(花冠)」を採用。

 理由について上田氏は「日本のトヨタのなかでも伝統のあるクルマとして、『センチュリー』、『クラウン』そして『カローラ』が挙げられます。これらのモデルは、とくに伝統を大切にしている部分がありますので、日本仕様では花冠の「Cマーク」を付けました」と語っています。

 インテリアでは、見晴らしの良い視界の高さを確保したほか、頭上空間にもゆとりを設けることで、どの席でも街乗りからロングドライブまであらゆるシーンで快適に過ごせる室内空間を実現。

 ラゲージ容量は、5人乗車時でもクラストップレベルの487リットルとなるほか、後席を倒すとさらに広いスペースを確保でき、ロードバイクの搭載が可能です。

 また、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W )と非常時給電モードをハイブリッド車にオプション設定。停電など非常時には車両駐車時に「非常時給電モード」にすると、電気ポットやドライヤーなどの家電製品が使用可能な非常用電源として活用出来ます。

 新型カローラクロスのパワートレインは、最適化した1.8リッターのガソリン車とハイブリッド車を設定し、ハイブリッド車ではクラストップレベルの26.2km/Lを達成しています。

 プラットフォームは、現行となる4代目「プリウス」や「C-HR」そしてカローラシリーズで熟成を重ねた「GA-C」と軽量かつ高剛性のボディ骨格を採用し、車高の高さを感じさせない、軽快で安定した操縦性を備えています。

 最新の予防安全パッケージとして、「Toyota Safety Sense」を全車標準装備するほか、「パーキングサポートブレーキ」と「バックガイドモニター」も一部グレードを除いて標準装備しました。

 さらに、障害物の有無にかかわらずペダル踏み間違い時の急加速を抑制する「プラスサポート」を設定しています。

 今回、55年目にして初のSUVが追加されましたが、どのような経緯でラインナップされたのでしょうか。前出の上田氏は次のように話しています。

「カローラは進化して、変化して、そのときのお客さまの期待に応えられるように歴代モデルが登場してきました。

 そうしたなかで、SUVを考えたときに、まだまだグローバルではセダンのニーズが全体の8割と多かったです。

 しかし、タイなどの国ではセダンよりSUVにニーズが変化していました。また、そほかの国や地域でも多くのお客さまがクルマに求めるものが徐々に変わってきていました。

 そのため、カローラのなかでもSUVのニーズが高まってきたことで、トヨタとしてもカローラのブランドでSUVを出していこうとなりました。

 また、日本ではCセグメントSUVとしてスペシャリィティな『C-HR』しかラインナップに無く、ユーティリティ重視のモデルが欠けていたこともあり、カローラクロスを投入しました。

 このようなこともあり、カローラブランドを大事にしたいという気持ちや、どんどん進化して続けていくために、CセグメントのSUVにカローラという名前を付けました」

※ ※ ※

 ●新型「カローラクロス」の価格(消費税込み)

 【ガソリン車】
 ・G“X”(2WD):199万9000円
 ・G(2WD):224万円
 ・S(2WD):240万円
 ・Z(2WD):264万円

 【ハイブリッド車】
 ・G(2WD):259万円
 ・G(E-Four):279万9000円
 ・S(2WD):275万円
 ・S(E-Four):295万9000円
 ・Z(2WD):299万円
 ・Z(E-Four):319万9000円

 ●新型「カローラクロス」のスペック

 ・全長:4490mm
 ・全幅:1825mm
 ・全高:1620mm
 ・ホイールベース:2640mm
 ・最低地上高:160mm
 ・パワートレイン:1.8リッター直列4気筒ガソリン/1.8リッター直列4気筒エンジン+モーター
 ・燃費効率(WLTCモード):14.4km/L-26.2km/L
 ・トランスミッション:電気式無段変速機/Super CVT-i(自動無段変速機)
 ・搭載バッテリー:リチウムイオン電池(ニッケル水素電池)
 ・駆動方式:前輪駆動方式(2WD)/電気式4輪駆動方式(E-Four)

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3件のコメント

  1. 海外仕様の顔の方が断然良くないですか⁉️

  2. なぜ、日本仕様のフロントマスクを改変した?!
    より一層ブサイクになったじゃんガッカリだよ。

    FFはリヤトーションビームサスだし、
    4WDはリヤマルチリンク式だが駆動が連結していないE-Fourとか
    見た目RAV4似だが中身はSUVと言うより車高かさ上げしただけの
    なんちゃってクロスオーバーだし残念すぎる。

  3. 全幅1800mm以下で全長4500mm以上のSUVが理想

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