マルティニ VS ガルフカラー! 歴代ポルシェが英国ハンプトンコート宮殿に集結

ガルフカラーといえば、ポルシェでしょう!

 ガルフオイルのカラーリングに彩られたマシンとしては、5リッターフラット12エンジンを搭載した、1970年型ポルシェ「917K」が展示される。ジミー・シファートとデレク・ベルがセブリング24時間レースで、ハーバート・ミュラーがル・マン24時間で2位を獲得したマシンがこれである。

映画『栄光のル・マン』でもマルティニカラーの「917K」が登場した
映画『栄光のル・マン』でもマルティニカラーの「917K」が登場した

●ガルフカラーといえばポルシェ!

 さらに、1971年型ポルシェ「908/3」にも注目をしておきたい。わずか12kgしかないFRP製ボディを搭載したこのスパイダーは、車両重量545kgというミッドシップマシンだ。

 車体の軽さを利用してニュルブルクリンクやタルガ・フローリオなどのワインディングコースで速さを見せつけていた。同じ1971年、ポルシェは「917K」でル・マン24時間レースのコースレコードを樹立。総走行距離5336.16kmを、平均時速222.30km/hで駆け抜けたのだった(ちなみにこのときの917Kは、マルティにカラーだった)。

 もう1台の展示車は、1975年製「ガルフミラージュGR8」である。V型8気筒のフォードDFVエンジンを搭載したこのマシンは、ジャッキー・イクスとデレク・ベルのドライブによって、ル・マン24時間レースで優勝を果たしている。この個体、GR8/802は、その後3度ル・マン24時間レースに参戦し、コレクションとなってからはガルフカラーに戻され、現在に至っている。

 このようなレーシングマシンのほか、ガルフカラーのメルセデス・ベンツ製トランスポーターも展示される。その個体は、1971年にGULF-JWオートモーティブチームのトランスポーターとして使われたのち、マルティニやエセックス、ロスマンズのカラーを身にまとって、各チームのトランスポーターとして、ポルシェ「962」の時代まで使われていた。

 しかし、実はその歴史は、カラーリングをガルフカラーに戻すまで知られていなかったという。というのも、塗装をガルフカラーへと戻そうと作業を始めてみると、古い塗装の下にさまざまなカラーリングが施されていることがわかり、ひとつひとつ塗装を剥がしていった結果、このような歴史が明らかとなったのだ。会場にはマルティニ・リバイバルのメルセデス・ベンツ製トランスポーターも展示される予定だ。

 そんな内容の濃いイベントの入場料は、プレミアデイである2021年9月3日金曜日以外は、45ポンド(約6800円)。入場料やカタログ、シャンパンレセプション付きの3コースプレートランチ、ワイン、アフタヌーンティー付きホスピタリティパッケージでも、288ポンド(約4万3000円)となっている。

 憧れのクルマ、その実物を見ることができる料金としては、格安といっていいだろう。日本からこのイベントに行く場合には、英国で10日間隔離され、帰国後にまた隔離されるため、実質ひと月ほどの時間が必要となってしまう。COVID-19による措置がなければ、と、残念でならない。

【画像】マルティニとガルフ、選ぶならどっち?(25枚)

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