レクサス「LFA」が1億7500万円で落札! ニュル・パッケージは別格だ
驚愕の「LFA」の落札価格とは?
RMサザビーズオークションに出品されたもう1台のLFAは、標準モデルである。走行距離は3850マイル(約6160km)と少なく、ボディカラーはメタリックシルバー。このメタリックシルバーのLFAは、26台のみがデリバリーされた。
●標準モデルでもプレ値がつく「LFA」
インテリアは最初のオーナーのリクエストによって、レッドを基調としたレザーでまとめられていて、ステッチはブラック、ヘッドライナーは黒のアルカンターラで仕上げられ、フロアマットもレッドだ。シルバーのボディのなかで、ブレーキキャリパーのみをレッドとしているのは、このインテリアとのコーディネイトを考えてのもの。センスのよさが感じられる。
この美しいLFAの落札予想価格は、50万ドル(邦貨換算5480万円)から70万ドル(同約7670万円)であった。同時に出品されていたニュルブルクリンク・パッケージと比べれば安いと思ってしまうところだが、しかし新車価格からいえば、2倍近いプライスとなっている。
つまりこれは、レクサスLFAが走りを楽しむものではなく、コレクターズアイテムとなってしまったことを意味している。確かに、500台のみしか存在しないクルマということを考えれば、大事に保管をしておきたくなる気持ちもわかる。
しかし、あのサウンドや走っているときのフィーリングは、ほかのクルマでは味わうことができない唯一のものだ。できればその価値が分かる人にオーナーとなってもらいたいのだが、それは贅沢な希望なのだろう。
実際、2021年8月14日に開催されたオークションでの落札価格は、予想をはるかに超えるものとなった。
●予想よりもはるかに高額で落札
まずニュルブルクリンク・パッケージは、160万ドル(邦貨換算約1億7500万円)であった。確かに状態は極めてよく、世界で25台しかないという希少性もある。が、この価格は、日常的に走りを楽しむ人が購入するというレベルのものではない。おそらくは個人のコレクターか、どこかのカーコレクションが、大事に保管をするのだろう。
標準モデルの方も、81万9000ドル(約8950万円)と、予想落札価格を超えるハンマープライスとなった。
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もともと4000万円近いクルマを、新車で実際に所有できるなどというのは、かなりハードルが高い。しかし一縷の望みとして、何十年か経てば、もしかしたら中古車で買えるかもしれないと思っていた人もいたかもしれない。しかし、この落札価格を見るともはや値下がりすることは現実的にないだろう。
LFAは、つくればつくるほど赤字であり、LFAが再販されることも、こうしたクルマがこれから先登場することも難しいだろう。LFAの走りやサウンドを自分のものとして楽しみたい人は、今後の値上がりのスピードよりも速く、市場に現れたらすぐに手を打つことをおすすめする。なにせ500台である。市場に現れる機会は、そう多くはないのだ。
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