ホンダが2代目「NSX」生産終了を発表! 最強600hp「タイプS」で有終の美 生誕30年超える歴史とは?

ホンダおよびアキュラのスーパースポーツカー「NSX」の2代目モデルが、300台限定の高性能仕様「NSXタイプS」をもって、歴史に幕を下ろします。2世代にわたって販売されたNSXの歴史とは、どのようなものだったのでしょうか。

世界初となるオールアルミ・モノコックボディを採用した初代NSX

 ホンダの高級車ブランドであるアキュラは、2021年8月13日にスーパースポーツカー「NSX」の最終モデルとなる高性能仕様「NSXタイプS」を米国で発表しました。限定350台で、このうち米国向けに300台、日本向け(ホンダブランドから販売)に30台が販売されるといいます。

 新型NSXタイプSをもって、NSXは2代目となる現行モデルの販売を終了しますが、2世代にわたって販売されてきたNSXの歴史とは、どのようなものだったのでしょうか。

アキュラ「NSX タイプS」
アキュラ「NSX タイプS」

 ホンダ車およびアキュラ車のスポーツグレードの名前として与えられるタイプSは、初代NSXにも設定のあったグレードです。なお、NSXの歴史で日本以外においてタイプSが販売されるのは、これが初めてだといいます。

 新型NSXタイプSに搭載される3.5リッターV型6気筒ツインターボ+3モーターのハイブリッドシステムは、最高出力は+27hp(標準モデル比)の600hp、最大トルクは+16lb-ftの492lb-ftを発揮。

 鈴鹿サーキットのラップタイムは、標準モデルより2秒短縮されているといいます。

※ ※ ※

 初代NSXは、1989年のシカゴオートショーでプロトタイプ(NS-X)が公開され、その後1990年に発売されました。

 2代目NSXがアメリカで生産されたのに対し、初代NSXは栃木県の高根沢工場で生産されていました(後に三重県の鈴鹿製作所へ生産を移転)。

 世界初となるオールアルミ・モノコックボディを採用し、エンジンは3リッターV型6気筒自然吸気を搭載。排気量はモデルライフ途中で3.2リッターへ拡大されます。

 また、バリエーションとしてオープントップモデルの「NSXタイプT」や、米国限定で販売された「NSX アレックスザナルディエディション」、日本でのみ販売された「NSX-R」「NSXタイプSゼロ」などが存在しました。

 初代NSXは2007年までの販売期間において、米国では8999台、グローバルでは1万8685台が販売されたといいます。

 その後、2016年に生産が開始された2代目NSXは、オハイオ州のパフォーマンスマニュファクチャリングセンター(PMC)で全量が生産されます。

 結果、2代目NSXはアメリカで通算1814台の販売台数を記録(2021年の推定111台、2022年に生産されるタイプSの300台を含む)。グローバルでは通算2800台以上の販売台数で、歴史に幕を下ろす結果となりました。

 それではここで、初代NSXに関するクイズです。

 初代NSXに搭載され、採用にあたってVTEC・DOHC化がおこなわれた、前述の3リッター/3.2リッターV型6気筒自然吸気エンジンは、次のうちどれでしょうか。

【1】A型

【2】B型

【3】C型

【4】F型

※ ※ ※

 正解は【3】の「C型」です。

 初代「レジェンド」から採用が始まったC型エンジンは、初代NSXではVTEC・DOHC化されたほか、チタンコンロッドなどの採用で、8000回転にものぼる高回転化を実現。

 1リッターあたり94馬力・10.1kgm(登場初期スペック)を実現する高性能ユニットとして、初代NSXに搭載されました。

※クイズの出典元:くるまマイスター検定

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