あおり運転対策のドラレコが大化け!? トヨタが目論む自動運転活用の未来地図とは
トヨタの新領域を手掛けるウーブン・プラネットの事業会社「ウーブン・アルファ」が、自動運転には欠かせない高精度地図の作成に関する技術として、自動生成地図プラットフォーム「AMP」の開発を進めています。今後、乗用車に装備されるドラレコの映像も活用する可能性があるというプロジェクトですが、いったいどのような計画なのでしょうか。
自動運転技術にドラレコの映像が今後関係する?
トヨタが、「まさか、市販のドラレコ(ドライブレコーダー)を使ってこんな高精度地図技術が開発されるなんて!」という、驚きの技術を開発中です。
まずは大型トラックや小型トラックで実証し、いまから3年から4年後には、乗用車でも採用されることになるかもしれません。いったいどのような技術なのでしょうか。
これは、自動運転や高度な運転支援システム(ADAS)に関する技術のことです。トヨタの先行研究開発を取りまとめる、ウーブン・プラネットが実用化に向けて開発中で、今回その詳細についてのオンライン説明会が行われました。
ウーブン・プラネットは、2018年3月にTRI-AD(トヨタリサーチインスティテュート・アドバンスド・デベロップメント)が基点となり、2021年1月から持ち株会社の下、事業会社二社と投資ファンド一社から成る四社体制となりました。
そのなかのひとつ、ウーブン・アルファが開発したのが、自動地図生成プラットフォームのAMP(オートメーテッド・マッピング・プラットフォーム)です。
いったい、AMPの何がどう凄いことなのでしょうか。
一般的に、自動運転では大きくふたつの技術的要素が必要です。
ひとつは、道路の情報を正確に把握するため、測量車を走行させて作る高度な三次元地図。もうひとつは、自車の周辺の情報を知るためのレーダー、ライダー、そして画像認識を行う高度なカメラなどのセンサー類です。
高度な三次元地図については、主に高速道路を対象としており、日本では国が中心となり自動車メーカー各社が連携して作成したダイナミックマップがあります。
一方で、AMPは衛星写真や航空写真から基礎的な地図を作り、そこに走行中のクルマに装着したカメラなどからリアルタイム情報を組み合わせるのです。
そのカメラですが、比較的価格が安いドラレコからの映像データの利用も考慮しています。
今後、自動運転が高速道路から市街地など一般公道で活用される時代になると、リアルタイムに近い状態をクルマ側が把握する必要があります。
そこでAMPでは、走行しているさまざまなクルマからカメラ映像を使ったデータを使うことで、コストを抑えながら収集できる情報量を増やすという考え方なのです。走行中データを収集するクルマの数は数百万台レベルを想定しているようです。
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