ホンダ、イメージアップ図れる? 「NSX生産終了」と「インテグラ復活」 米ホンダの戦略いかに

2021年8月13日、米国で開催される「モントレーカーウィーク」にて、「NSX」の最終モデルのお披露目と「インテグラ」復活をアナウンスしました。日米で異なるホンダの戦略ですが、米国ホンダはどのような展開を見据えているのでしょうか。

ホンダ、NSX生産終了とインテグラ復活でどうなる?

 今や日本においてのホンダといえば、「軽自動車とコンパクトカーのメーカー」というイメージになってしまった。 
 
 実際、ブランドとして弱くなったため、高価格帯のクルマを出しても売れない。売れないから絶版になるモデルまで続出している。

最終モデルとなる「NSX Type S」(上)と復活が宣言された「インテグラ」(下)
最終モデルとなる「NSX Type S」(上)と復活が宣言された「インテグラ」(下)

 自動車業界の場合、ブランドイメージを高くするための方策はふたつしかないと思う。

 モータースポーツに参戦することと、スポーツモデルを作ることのふたつだ。

 そのあたりをキッチリ抑えているのがトヨタで、すべてのジャンルで成功を収めています。

 アメリカにおけるホンダも、日本と違ってブランドイメージの維持に強い危機感を持っている。

 安価なクルマを売ったって利益上がらない、ということをアメリカのホンダは知っている。

 さて、そんなホンダだけに「NSX」の生産終了はネガティブなニュースだと認識しているのだろう。

 アメリカじゃもっともメジャーな自動車イベントのひとつとして知られる「モントレーカーウィーク」が始まるや、NSXの生産終了と抱き合わせの格好で「インテグラ」の復活を発表したのだった。詳細な写真は紹介したが、まんま3代目インテグラです。

 ご存知の通り3代目インテグラ、丸目4灯の前期型は全く人気無かったが、後期型で高性能エンジン搭載のタイプRを出すや絶賛される。

 走行性能の高さからすると当時のフラッグシップだったNSXを凌ぐほど。ホンダにとってNSXに勝るとも劣らないスポーツモデルという位置づけだったりします。ファンにとって復活大歓迎か。

 というのもNSXはホンダより上級なブランドとして人気のアキュラユーザー(トヨタのレクサスに相応)すら高価で手が届かないとされており、あまり評判良くない。

 アキュラは「誰にでも手が届くスポーツモデル」をラインナップしたかったようだ。

 実際、ちょうど良い価格帯の高性能車は、アキュラに存在していないのだった。

 アキュラのファンからすれば、高価で手が届かないNSXより気軽に買えるインテグラということなんだと思う。

 すでに「アメリカでの販売があるのか?」と話題は盛り上がっている。興味深いことにアメリカのクルマ好きからすれば「インテグラは日本での人気車でありアメリカ市場はメインじゃない」と認識されているからだ。

 もちろん3代目インテグラはアキュラで販売されていたし、タイプRもツーリングカーレースで圧倒的な強さを誇っていた。アキュラを代表するスポーツモデルといってよい。

 しかもアメリカ人が好むレトロデザインである。興味深いことにNSXの生産中止よりインテグラ復活のほうがバリューの高いニュースになっている。ホンダの戦略大成功か。

 搭載されるエンジンなどは何のアナウンスもないけれど、公開されたエンジンなどからすれば「シビックタイプR」と同じ2リッター4気筒直噴ターボ。

 300馬力前後という十分なパワーを引き出す。日本からすれば意外に思うだろうが、アメリカだと「シビック=スポーツモデル」というイメージが無い。したがってシビックのタイプRよりインテグラはササると思う。

 こうなると気になるのが「日本で売るのかどうか」だ。生産はアメリカ工場になる。

 日本仕様を作るとなれば右ハンドルを開発しなくちゃならない。さらに日本の場合、高性能エンジン車にとって非常に厳しいCAFE(企業平均燃費)や、厳しい厳しい騒音規制までクリアする必要がある。今のところ販売される可能性は高くない。

 とはいえ文頭に書いた通り日本に於けるホンダのブランドイメージは落ちる一方。

 インテグラのようなスポーツグレードを出して何とか頑張りたいところ。かといって500万円を超えるような価格になると、欲しくたって買えない。

 三部社長が率いる新体制に頑張って頂き、手が届く価格で日本発売して欲しいと強く強く希望しておきます。

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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コメント

2件のコメント

  1. 外観good、内装terrible

  2. 自動車業界で世界の覇者は間違い無く日本です。真珠湾攻撃マレー沖海戦直後の様な状態ですね。EVってミッドウェイ海戦の様な気がしてます。バッテリーの供給とコストが全てを支配する鍵、兵站(発電量送電量)を軽視して突っ込むとトンデモナイ失敗をしそうです。自動運転運搬機はどうやら圧勝出来る公算があるのでしょう。トヨタを見ててそう思います。ビシー政権に代わった仏領インドシナへの進駐の様に。
    駆動等内燃機関でもバッテリーでもどうにでもなります。お馬鹿な人間と違い無駄なアクセル等踏みませんから燃費も随分と良いでしょう。ルンバの様に自分で充電します。
    国沢さんの生きる術が絶たれそうですが、悪路やレース等で自動運転運搬具では無理だったり面白く無いモノが必ず残るでしょう。道路から女性ドライバーがほぼ消えるでしょう。決して悪い話しじゃ無いと思います。
    ジムニーとかフェラーリとかTYPE-Rとか工事車両とかきっと生き残ると思います。