人気SUVランドローバー「ディフェンダー110」は「Gクラス」より買いか!?
長年「Gクラス」とライバルの関係にあったランドローバー「ディフェンダー」は、2020年にフルモデルチェンジ。新型となったディフェンダーは、熟成を重ねた「Gクラス」よりも「いま買うべきクルマ」であるのかを、スーパーカー大王である山崎元裕がジャッジする。
ハンドリングは「Gクラス」をはるかに上回る
2020年に、そもそもの祖先である初代「ランドローバー」の誕生から数えれば、実に70年ぶりのフルモデルチェンジによって新型へと生まれ変わったランドローバー「ディフェンダー」。2021年モデルにはさらに、ロングボディの110シリーズに、ディーゼルモデルの「X」、「X ダイナミックSE」などのニューモデルが追加設定されている。伝統のクロスカントリーに、このディーゼルエンジンをはじめとする最新のメカニズム。その魅力はどれほどのものなのか。今回は「X」グレードをチョイスして、実際の走りを満喫してみることにした。
●新型になって軽快さが格段にアップした「ディフェンダー」
試乗を始めて、まず気づいたのは乗り心地の素晴らしさだ。これはディフェンダーが4輪独立懸架方式のサスペンションを新たに与えられたことに、もっとも大きな理由があると考えてよいだろう。
それにサスペンションの部分剛性、ボディ剛性の高さというアドバンテージが加わり、その気になればワインディングでも、クロスカントリーという言葉からは想像できないほどに軽快にコーナーをクリアしていくことができる。
ハンドリングの正確さも、コーナリング時にはドライバーに大きな精神的余裕を与えてくれる。これはたとえば最大のライバルとしてその名を挙げられるメルセデスベンツ「Gクラス」よりも明らかに優れた部分で、Gクラスとてモデルチェンジによって走りのレベルは数段階も高まったことは周知のとおりだが、ディフェンダー110は、それをもはるかに超える進化を果たしたということになる。
搭載される3リッター直列6気筒ディーゼルターボエンジンは、最高出力300ps(221W)、最大トルク650Nmを発揮するが、これにはさらにマイルドハイブリッド機構が組み合わされ、必要時にはエレクトリック・モータから、18kWのパワーと55Nmのアシストが加わる仕組みとなっている。
燃料消費率はWLTCモードで9.9km/L。車重が2420kgにも達するクロスカントリー車としては、非常に健闘した数値といえそうだ。参考までにトランスミッションは、電子制御方式の8速ATが組み合わせられている。
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