ホンダ新型「シビック」は日本市場にも本気で殴り込み!? 「シビックらしいシビック」登場の背景は?

ホンダ11代目新型「シビック」は、ハッチバックとしては7代目以来となる国内生産が復活したほか、走りの面でもさらなる進化を遂げたといいます。どんなクルマに仕上がっているのでしょうか。そして、「シビックらしさ」はどう表現されたのでしょうか。

「爽快シビック」のグランドコンセプトにふさわしいクルマとなった?

 2021年8月5日に正式発表されたホンダ11代目「シビック」。Twitterではトレンド入りするほどの注目となっていますが、そのなかには「ボディサイズがデカい」、「値段が高い」、「もう市民のクルマではない」、「我々のシビックではない」などなど、否定的なコメントも。

ホンダ新型「シビック」
ホンダ新型「シビック」

 この傾向、ロングセラーモデルでは良く聞かれる「あの頃は良かった症候群」ですが、あまり引きずり過ぎるのもどうかな……と。

 実はシビックが「万能なベーシックカー」だったのは6代目(通称:ミラクル)までで、7代目以降はその立ち位置をフィットに託し「グローバルコンパクト」にステップアップしています。

 ホンダ自身がそれをハッキリとPRしなかったこと、更に8代目以降は日本市場でのシビックブランドを粗末に扱っていたことも否めません。

 しかし、2017年に登場した10代目のハッチバックは日本市場でも一定の支持を得ることができたと考えています。

 クルマの魅力もあったと思いますが、タイプRが突き抜けた性能を手に入れたことで、ノーマルの立ち位置がより明確になったことも大きいでしょう。

 11代目はその流れを踏襲しつつも、「次の時代にふさわしいシビックとは?」に直球勝負で挑んだモデルとなります。

 そのグランドコンセプトは「爽快シビック」です。爽快=さわやかで気持ちが良いこと……ですが、その本質は何なのか? それを確認するため、9月5日の正式発売に先駆けテストコース限定ながら試乗をしてきました。

 エクステリアはハッチバックというよりクーペと呼びたくなる伸びやかなプロポーション、更に強調されたワイド&ローなスタンス、そしてエッジに頼らず面で表現する造形など、味濃いめだった10代目に対してシンプルでスッキリなデザインです。

 個人的にはフロントマスクがもう少し薄いとシビックらしさが更に増すように感じましたが、オプションのリアスポイラー装着で前後バランスが整えられるので、気になる人にはおススメです。

 インテリアはエクステリア以上に好印象です。

 水平基調のノイズレスなデザイン、シンプルな操作系などは最新のホンダ車のトレンドですが、コクピット感覚を高めるセンターコンソール周りのデザインや空調グリルと加飾が一体化されたアウトレットメッシュ、更にスイッチの触感/操作感の統一や加飾のバランスなどなど、シンプルなのにスポーティというシビック独自の世界観が表現されています。

 しかし、その一方で事務的な印象が拭えないセンターコンソール周りと「EX」グレードのベタなインテリアコーディネイト(レッド&ブラック)は改善の余地があるな……と。

【画像】「シビックらしさ」どれほど追求された!? クーペルックで登場した11代目新型「シビック」を画像で見る(40枚)

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