GR顔は飾りじゃない! トヨタ新型ランクル300発売! GRスポーツならではの魅力とは

トヨタは、新型ランドクルーザー(300系)を2021年8月2日に日本で発売しました。新たに設定された「GRスポーツ」とはどのような仕様なのでしょうか。

標準車とGRスポーツが設定された新型ランクル

 14年ぶりにフルモデルチェンジされたトヨタ「ランドクルーザー(以下ランクル)」シリーズの新型モデル(300系)。
 
 標準車とGRスポーツの2種類が設定されていますが、新たに設定されるGRスポーツとはどのような仕様なのでしょうか。

トヨタ本気のランクルGRスポーツ! その隠れた凄さとは
トヨタ本気のランクルGRスポーツ! その隠れた凄さとは

 ランクルの「世界の命を運ぶクルマ」という称号は、「道なき道でも自由に走れる」、「命・荷物を運ぶために壊れない。もし壊れても何とかして必ず帰ってくることができる」を愚直に極めてきた結果ですが、その実力を証明する場のひとつとして「モータースポーツ」が活用されてきました。
 
 もっとも有名なのは1978年から開催される「パリ・ダカールラリー(現在はダカールラリー)」でしょう。

 フランスの首都「パリ」をスタート、サハラ砂漠を超えてアフリカ・セネガルの首都「ダカール」まで約1万数千kmを走ることから「世界一過酷なラリー」と呼ばれました。

 その後、開催地域の政情不安により2009年から南米に移され、さらに2020年からは中東・サウジアラビアが舞台になっています。しかし、現在も大会名には「ダカール」の名が引き継がれています。

 このラリーにランクルの開発・生産をおこなうトヨタ車体のラリーチーム「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)」は、1995年の初参戦から25年以上に渡ってランクルで参戦しており、2021年1月に開催された2021年大会の市販車部門で優勝、2014年から続く連勝記録を「8」に伸ばしています。

 市販車部門は安全装備などの追加以外の改造は基本的には許さず、クルマの基本性能が重要となります。

 TLCはこのカテゴリーにこだわる理由は単純明快で、「ランクルを極限の環境で鍛え、もっといいクルマに貢献すること」、「未来のクルマに求められる進化のためのフィードバック」をおこなうためです。

 恐らく、歴代ランクルも同様のやり取りはおこなわれていたと思いますが、今回の300系開発ではダカール参戦ドライバーからより具体的なフィードバックを色濃く反映しているといいます。

 この辺りは2017年にスポーツブランド「GR」が発足。「モータースポーツを起点にしたもっといいクルマづくり」をより具体的かつ積極的におこなっていることが、より大きな後押しになったと筆者(山本シンヤ)は考えています。

 では、300系のGRスポーツとはどのような仕様なのでしょうか。

 まず、標準車のエクステリアは200系に対して、「より煌びやか」、「より堂々と」したスタイルですが、ランプ位置はオフロード走行時のダメージを受けにくい位置にレイアウト、さらに前後バンパーは悪路走行時に破損しにくい形状に設計されています。

 ちなみに、ボディサイズ、ディパーチャー・アプローチアングルなどは200系を踏襲。とくに80系から不変の2850mmホイールベースは「ランクルの黄金比」といわれています。

 一方でGRスポーツは、TOYOTAエンブレム+ハニカムグリル採用のフロント周りや各部のブラックアウト化、18インチタイヤ&ホイールの採用などで、より機能優先を実感しやすいデザインになっています。

 インテリアも質感アップに目がいきがちですが、悪路走破時に姿勢が捉えやすい水平基調のインパネや直感操作が可能なスイッチ類など、機能優先のレイアウトになっています。

 メーター周りは近代的になっていますが、ランクル伝統の電圧系/油圧計は健在です。

 GRスポーツには専用のステアリング、フロントシート、インテリア加飾などが採用されていますが。ノーマルの“意匠違い”に留まるのは、個人的にはちょっと残念な部分です。

 パッケージの面では、フロントシート着座位置の後方への移動やペダル、ステアリングの最適配置によりドライビングポジションを適正化。これにより悪路走行時の車体の揺れ低減にも大きく寄与しているといいます。

 パワートレインは標準車に準じており、ガソリンが3.5リッターV型6気筒ツインターボ(415馬力/650Nm)+10速AT、ディーゼルが3.3リッターV型6気筒ツインターボ(309馬力/700Nm)+10速ATを用意。

 とくにディーゼルは100系以来となる待望の国内市場への復活ですが、ランクルとしてのカーボンニュートラル実現に向けた手段のひとつでもあります。

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