トヨタ新型ランクルは3年残価率70%!? 発表前に予約者続出!? ガソリン・ディーゼルの賢い選び方とは

魅力的なディーゼルだけど…3年残価率は…ガソリン車が良い?

 しかし、ここですぐにディーゼル車に決めるのは早計かもしれないと、前述のトヨタ系販売店スタッフはいいます。

「これはトヨタモビリティの残価設定型ローンの話ですが、実は新型ランドクルーザーの場合はガソリン車のほうが残価が多く残ります」

 トヨタがディーラー向けに発表している300系の残価率を見てみると、3年後の残価率はディーゼル車が67%に対して、ガソリン車は70%。

 5年後にはディーゼル車が53%で、ガソリン車は56%という残価率になっているのです。

 そのため、3年後にはディーゼル車が509万円の残価であることに対して、ガソリン車は511万円残るという逆転現象が発生するのです。

 前出のスタッフによれば、この残価率に合わせて中古車の買い取り金額も決まる可能性が高いといいます。

海外でも根強い人気を誇る「ランドクルーザー」(画像は200系)
海外でも根強い人気を誇る「ランドクルーザー」(画像は200系)

 では、なぜそんなことが起きるのでしょうか。それはランドクルーザー特有の中古車事情が影響しています。

 ランドクルーザーは海外での仕向地によって、ガソリン車とディーゼル車の需要が異なりますが、中東では圧倒的にガソリン車が人気です。

 仮にディーゼル車の場合でも、中東などでは排ガス規制が緩く、ガソリン車を輸入した後、もっと大きな排気量のディーゼルエンジンに換装するという使い方がなされている場合が多いといいます。

 そのため、その多くが中東向けに輸出されるランドクルーザーの中古車においては、ガソリン車のほうが値が付きやすい傾向にあるのです。

 前述の販売店スタッフは「トヨタ本社もその辺の事情を見越して、このような残価率の設定を行っているのではないか」ということでした。

※ ※ ※

 鳴り物入りで登場した300系の新型ディーゼルエンジンですが、取材時点(2021年7月22日)の受注状況を見ると、その半数以上はガソリンエンジンであることが分かりました。

 ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車もそうですが、車両価格の差をペイできるかどうかは、結局は走行距離次第ということになります。

 300系の新型ディーゼルエンジンはたしかに魅力的ですが、ライフスタイルによってはガソリンエンジンのほうがリーズナブルになることも購入前に知っておきたいポイントです。

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Writer: 山崎友貴

自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。

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3件のコメント

  1. 奮発して200ディーゼル(右ハンドル)購入したけど最高に良いですよ😃

    約1000万の出費でしたが良い買い物をしました。

  2. ガソリンエンジンはハイオク指定ですし自動車税も3L以上3.5L未満の区分なので自動車税はガソリンもディーゼルも同じですよ

  3. ガソリン車を予約しました。
    自動車税についてV35FTS(ガソリンエンジン)の排気量は3444ccであり、税制上はいわゆる「3.3リットル」のディーゼルエンジンと同クラスなのでは?

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