東京五輪開催! もし外国人と事故を起こしたらどうなる? 言葉が通じないけど大丈夫?
2021年7月から9月に掛けて東京都を中心に開催される「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」。参加する各国の選手や関係者、報道陣が訪日していますが、万が一外国人と交通事故を起こしてしまった場合、どのようにすれば良いのでしょうか。
大変?外国人と交通事故を起こしたらどういう手続きを取れば良い?
交通事故を起こしてしまうと、事故の相手や保険会社、警察など多くの人とやり取りをすることが必要になります。
誰もが経験したくないと願う交通事故ですが、もし相手が外国人だった場合、どのように手続きをおこなったら良いのでしょうか。
交通事故の発生数は2019年では38万1237件、2020年では30万9000件と減ってはいるのの、単独事故以外では相手が関係することもあり、自分が気をつけていても防ぐことが難しいのが現状です。
やむを得ず巻き込まれてしまうこともある交通事故ですが、手続きには事故の相手や保険会社、警察など、多くの機関とのやり取りが発生します。
相手が事故や保険の仕組みなどを理解している場合には、スムーズに手続きが進む可能性考えられますが、それは極稀なケースであるといえるでしょう。
新型コロナウイルスの流行以前では、外国人観光客のレンタカー利用が年々増加の傾向にあり、事故の防止について内閣府でも多国籍向けのリーフレットの作成など、積極的に対策をおこなっていました。
また、警視庁でも日本の交通ルールをまとめたチラシを作成しており、英語・中国語・韓国語・ベトナム語など、言語にバリエーションを持たせ、外国人に閲覧してもらえるよう工夫しています。
そうしたなかで、2021年7月から9月には東京オリンピック・パラリンピックが開催されるため、都心部や各競技の開催地では人が集中する可能性が高まるうえに、各国の関係者の増加も考えられます。
では、もし外国人と事故を起こしてしまったらどうなるのでしょうか。
例えば、不安に思う点として「どこの法律が適用されるか」「外国人が帰国した場合の連絡のやり取りはどうなるか」「そもそも言葉が通じない可能性がある」などが挙げられます。
法律については「法の適用に関する通則法」の第17条により、「原因たる事実の発生地」のものが適用されると定められており、日本での事故の場合は日本の道路交通法や刑法、民法などが主要であるといえます。
よって、警察を呼んだり、身分証の確認を求めたりと事故直後の手続きについては、日本人同士の場合と同様に進めても問題はないでしょう。
しかし、外国人とのトラブルは言語が異なるため、「話し合うのが難しいのでは?」と考えている人も多いかもしれません。
実は、2015年には損害ジャパンが国内初となる「外国語事故対応サービス」を開始しており、当事者に代わって多言語に対応できるオペレーターが相手との話し合いをおこなうことが可能です。
同サービスについて、損保ジャパンの担当者は「外国語事故対応サービスでは、英語はもちろん、中国語、韓国語など20か国語に対応しています」と説明します。
現在では、ソニー損保やアクサダイレクト、三井ダイレクト損保など多くの保険会社が「外国語事故対応サービス」を導入しているため、事故を起こした際には加入している保険会社へ早めに連絡するのが良いかもしれません。
一方、外国人との交通事故で非常に注意が必要なのは、相手が本国に帰国してしまう場合や無保険のケースです。
日本在住ではない外国人の場合、本人が望まなくてもオーバーステイなどの理由で帰国せざるを得ない状況になる可能性もあります。
もし、相手が帰国してしまったり、無保険だったりした場合、クルマの修理が自費になってしまう可能性も考えられます。
正規のレンタカー店では、レンタル時に基本的な保険には加入するようになっているため無保険の場合は少ないかもしれませんが、なかには条件を満たしていない外国人にもクルマを貸してしまったり、無保険で貸し出しをおこなったりする悪徳な店もあるようです。
もし、外国人と事故を起こしても、焦らずに警察や保険会社、けが人がいる場合には救急に連絡し、日本同士の場合と同様の手続きを進めましょう。
相手の連絡先や保険加入の有無についてしっかりと確認し、不備のないようにすることで、逃げられたり自費で修理したりという事態に陥らないようにしましょう。
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