とにかくパワー重視なのが魅力? 大衆車ベースの過激な車5選
庶民的な軽自動車もスーパーマシンに変貌?
●スズキ「アルトワークス」
1979年にスズキは、47万円という驚異的な低価格を実現した軽ボンネットバンの初代「アルト」を発売。まさに庶民の足として大ヒットを記録しました。
アルトに追従するようにライバルメーカーも軽ボンネットバンを発売し、一大マーケットを構築。
そして、1980年代になると軽自動車にもターボ化の波が押し寄せ、パワー競争が始まり、1987年には軽自動車でトップとなる64馬力を発揮する550cc3気筒DOHCターボエンジンを搭載した初代「アルトワークス」が誕生しました。
バリエーションはFFの「RS-S」と「RS-X」、軽自動車初のビスカスカップリング式フルタイム4WDの「RS-R」をラインナップ。
その走りは強烈で、1リッタークラスのターボ車に匹敵する加速性能を誇り、若者の心をガッチリとつかみ、一躍ヒット作となります。
その後、アルトワークスは代を重ねましたが一旦は消滅し、2015年に復活。現行モデルの5代目も初代のコンセプトを継承しています。
●三菱「ミニカ ダンガンZZ」
ターボエンジンで先行していた三菱の軽自動車でしたが、前出のアルトワークスやダイハツ「ミラ TR-XX」の台頭により、パワー競争では遅れをとってしまいました。
そこで、三菱は1989年に発売された6代目「ミニカ」に、550cc時代最後の高性能モデルとして「ミニカ ダンガンZZ」をラインナップ。
エンジンは550cc直列3気筒SOHCの「3G81型」をベースに1気筒あたり吸気3本、排気2本のバルブを持つ、量産車では世界初の5バルブを採用し、自然吸気とターボを設定しました。
ターボ仕様の最高出力はライバルに並ぶ64馬力を発揮し、700kgという軽量な車体も相まって、軽自動車を超越した加速性能を発揮。
外観ではボンネットのエアスクープや大型リアスポイラー、リアの3本出しマフラーで高性能さをアピールしました。
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現行モデルではトヨタ「GRヤリス」が大衆車ベースのように思われますが、実際はヤリスとは完全に別モノの中身です。
ただし、過激な性能のコンパクトカーなのは間違いありませんが、昔のモデルとの大きな違いは、高いシャシ性能を誇るということです。
剛性が高いボディに、ブレーキと足まわりもパワーにふさわしい性能にチューニングされ、さらに駆動力や車体の挙動も高度に電子制御化されるなど、安心安全なスポーツカーに仕上がっています。
クルマがドライビングに介入するのを嫌う人もいますが、GRヤリスはスポーツカーとして正しい進化を遂げたといえるでしょう。
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