「あおられ屋」には要注意!あおり運転厳罰化から1年 トラブルに巻き込まれないためには?
トラブルに巻き込まれないためにはドライブレコーダーは必須
では、この改正道交法の施行であおり運転は減少したのでしょうか。
警察庁が2021年2月に発表した、改正道交法施行から半年のまとめでは、あおり運転につながる「車間距離保持義務違反」での摘発件数は6536件で、これは前年同期に比べ約2割減となっています。つまり厳罰化によるあおり運転の抑制効果は着実に出ているといえそうです。

ただ、それでもあおり運転はゼロにはなっていません。自身があおり運転の被害を受けないためには、常に周囲に目を配り、たとえば後方から車間を詰めてくるクルマがあれば、安全なところで左に寄せる、コンビニなどの駐車場にクルマを入れるなどして先に行かせる余裕を持つべきでしょう。
また無理やり割り込まれたとき、ついクラクションを鳴らしたくなりますが、6月にはそうしたクラクションに腹を立てた男がクルマを何度も体当たりさせるという異常な事件も発生しました。ムッとしても、いったん深呼吸して落ち着くことが、被害を防ぐ第一歩にもなるのです。
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一方、自分の運転があおり運転と思われないためには、まず車間距離の保持が不可欠です。とくにデイライトのままで不用意に車間を詰めるなど、相手に「あおられた」と思われるような運転は慎むべきでしょう。
なお、わざとゆっくり道路を走り、他車をイライラさせ“あおられる立場”となり、その様子を動画で撮影し共有サイトに投稿する「あおられ屋」の存在も噂されています。
そうした連中にかかわってしまうと、自身が共有サイトでさらされるだけでなく、最悪の場合「あおり運転をした」という容疑で摘発され、先に挙げたような厳罰が科される可能性もゼロではありません。
不審な動きをするクルマには近づかないこと、目の前で蛇行したりブレーキをたびたび踏まれるようなことがあっても挑発に乗らず、冷静に対処することが重要です。
そして万一、あおり運転の被害に遭ったとき、加害車両特定のためのドライブレコーダー、なかでも後方や周囲360度の映像が録画できる高機能タイプの装着はもはや必須でしょう。
こうしたドライブレコーダー(ドラレコ)は「あおられ屋」とトラブルになったときも、動画という証拠が、相手の「あおられた」という主張を切り崩す有力な武器になるはずです。
ただドラレコの記録メディアであるSDメモリーカードは、長時間の使用による劣化や、緊急録画エリアが満杯になるなどして、必要なデータが記録できていない場合があります。定期的に確認し、必要に応じ新品に入れ替えるなどのメンテナンスを欠かさないようにしましょう。


























