新時代のオバフェンは超カッコイイ? ブリスターフェンダー車5選

レースで勝つために生まれたブリスターフェンダー車とは?

●BMW「M3」

レースに勝つことを目的に開発された生粋のFRスポーツモデル「M3」

 1975年に、BMWのラインナップのなかでもエントリーモデルとして開発された3シリーズが誕生しました。

 その後、1982年に2代目にモデルチェンジされると、2ドアクーペと4ドアセダンを基本に、カブリオレ、ステーションワゴンなどの豊富なボディバリエーションを展開。

 さらに、1985年にはBMWのレース活動などを担当する「モータシュポルトGmbH(現在のM社)」が、欧州ツーリングカーレースに勝つために設計、開発した初代「M3」が登場します。

 M3は2代目3シリーズの2ドアクーペをベースに、最高出力195馬力を発揮する2.3リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載。

 外観は大きく手が加えられ、専用のフロントスポイラーとリアの大型スポイラー、サイドスカート、ワイドタイヤを収められるようにブリスターフェンダーを採用し、Cピラーからトランクリッドも専用形状とされるなど、完全に別モノです。

 さらに足まわりも各部がレース用のセッティングに対応するつくりとなっているなど、すべてがレースで勝つために仕立てられています。

 その後もM3は進化を続け、究極のモデルとして1989年に限定600台で「M3スポーツエボリューション」が登場。

 最高出力238馬力を誇る2.5リッター直列4気筒DOHCエンジンに換装され、フロントバンパーには調整機構がついたエクステンション・リップスポイラーを装着。フォグランプの代わりにブレーキ冷却用ダクトが開けられ、調整式のリアスポイラーも採用されました。

 そして全日本ツーリングカー選手権において、2.5リッター以下の「クラス2」ではM3のワンメイクとなるほど活躍しました。

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●ランチア「デルタHF インテグラーレ」

最強のラリーマシンとして欧州のみならず日本でも人気となった「デルタHF インテグラーレ」

 近年、存在感が薄れてしまったイタリアのメーカー、ランチアですが、1970年代にはWRCで勝つことを目的に開発された「ストラトス」を輩出するなど、モータースポーツに直結した高性能モデルのメーカーとして知られていました。

 その傍らでオーソドックスな市販車も開発しており、1979年に誕生したのがFFコンパクトカーの「デルタ」です。

 このデルタをベースにしたマシンでWRCに参戦するため、1986年にはフィアットのチューナーとして名高いアバルトの手によって開発された、「デルタHF 4WD」を追加ラインナップしました。

 最高出力165馬力の2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、駆動方式はフルタイム4WDを採用。1987年シーズンからWRCに参戦を果たしました。

 1988年には、さらに最高出力185馬力まで高められた「デルタHF インテグラーレ」が登場し、サイズアップしたホイールとタイヤを収めるために、前後ブリスターフェンダーとしたワイドボディを採用して迫力ある外観に変貌。

 その後、1992年にはさらにフェンダーを拡幅し、最高出力210馬力を誇る「デルタHF インテグラーレ エボルツィオーネ」が誕生しました。

 最終的にWRCでは6年連続でメーカータイトルを獲得するなど、当時のデルタは最強を誇り、その活躍もあって日本でも人気を獲得しました。

※ ※ ※

 オーバーフェンダーを採用したモデルは、ブリスターフェンダーだけでなくリベット留めされたオーバーフェンダーや、フェンダーアーチを拡幅したモデルでも迫力ある外観を演出します。

 その多くはモータースポーツに直結したモデルですが、ドレスアップとしても近年は海外でも注目されています。

 日本でもちゃんと構造変更をおこない、取り付け方法や形状が適切ならばオーバーフェンダーも合法ですから、良い時代になったものです。

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