現行モデルの初代はスゴかった? 1990年代にデビューのヒット車5選
当時としては斬新なコンセプトだった?
●日産「バネットセレナ」
2018年に9万9865台を販売してミニバン販売台数ナンバー1に輝いた日産「セレナ」は、現在も「ノート」と並ぶ同社の主力車種です。
初代は1991年に発売され、当初は「バネットセレナ」の名前でしたが、後にセレナに改名します。
当時は多人数乗車のモデルというと、まだワンボックバンをベースとしたキャブオーバーが主流でしたが、セレナのデザインはいまのミニバンに通じるセミキャブオーバーを採用。
一方で、エンジンを前席の下に搭載するFR駆動を採用するなど、かつてのワンボックスバンの名残もありました。
室内は7人乗り、もしくは8人乗りで、多彩なシートアレンジを実現。
エンジンは1.6リッターと2リッターのガソリンに加え2リッターディーゼルは自然吸気とターボを設定し、グレード展開もニーズに合せて豊富でした。
また、足まわりはフロントがストラット、リアはFRP製リーフスプリングを横置きに配置したマルチリンクとした4輪独立懸架で、優れた走行安定性を発揮。
その後、1999年にFF化された2代目が登場してミニバンとしてのユーティリティを高め、現行モデルは2016年発売の5代目です。
●スズキ「ワゴンR」
背が高い軽ワゴンというとワンボックスバンをベースにしたものが主流だった時代、1993年にスズキ初代「ワゴンR」が発売されると、トールワゴンという軽自動車の新たなジャンルを確立しました。
スタイルはミニバンをコンパクトにしたようなイメージで、極端に短いボンネットとボクシーなフォルムを採用し、左側が2ドア、右側が1ドアと左右非対称のレイアウトとしています。
室内は乗降性に優れた座面の高さに設定されたシートに、十分な広さの室内空間で、ボンネットバンタイプよりも使い勝手の良さを重視。
エンジンは、デビュー当初は660ccの直列3気筒自然吸気のみでしたが、1995年のマイナーチェンジでターボエンジンを追加して余裕ある走りを実現しました。
軽自動車というと女性ユーザーをターゲットとしたモデルが多かったなか、初代ワゴンRはスタイッシュなデザインと走りの良さから男女問わず人気となり、ライバルメーカーも同様なコンセプトで追従したほどです。
その後、ワゴンRはキープコンセプトで2代目、3代目と初代以上のヒット車となり、現行モデルは2017年に登場した6代目です。安全装備も格段し進化し、今もヒンジドアのトールワゴンとして好調なセールスを続けています。
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1990年代にデビューして現在も販売されているモデルとして、ホンダ「オデッセイ」があります。初代は1994年に誕生し、乗用車系ミニバンとして大ヒットを記録して一時代を築きました。
しかし、生産拠点の狭山工場の閉鎖に伴い、2021年をもって国内向けの生産を終了すると発表され、27年もの歴史に幕を下ろすことになります。
かつて初代オデッセイはホンダの経営難を救った救世主で、3代目では画期的な低全高のスタイルとするなど先進的なモデルでしたが、近年は販売が好調とはいえず、ホンダとしても苦渋の決断だったのではないでしょうか。
20数年前、初めて普通車買い替える時にほぼスズキエスクードを買う予定で商談中にたまたま別件で来られたスバルの営業さんにフォレスター試乗させてもらいました。
ターボの加速に興奮し、即買い替え車種フォレスターにしました。スズキの営業さんゴメンナサイ。