違反じゃないの? 近道「コンビニワープ」で過去には死亡例も 簡単に取締り出来ない事情とは

コンビニワープをなくすためにできる対策は?

「信号待ちを回避したい」というドライバーの身勝手な理由で、死亡事故や重傷事故を引き起こす危険性があるコンビニワープ。

 道路交通法の適用が難しいとなれば、ほかに取れる対策はないのでしょうか。

 駐車場内で人身事故を起こすと刑法上の責任も問われ、人をはねれば刑法の自動車過失運転致死傷罪となり、7年以下の懲役または禁固もしくは100万円以下の罰金が適用されます。

 また、コンビニやファミレスの駐車場は、店舗側がそこで買い物をしたり、食事をしたりする人のための場所といえます。

 そのため、赤信号の信号待ちを回避するドライバーのために用意した場所ではなく、コンビニ側の意図に反した駐車場の利用は建造物侵入罪に問われる可能性もあります。

 ただ、不特定多数の人が訪れるコンビニやファミレスの駐車場で、訪れる人の駐車の目的をチェックすることは現実的ではないかもしれません。

コンビニワープ対策をおこなっているコンビニのイメージ(画像:Google Maps)
コンビニワープ対策をおこなっているコンビニのイメージ(画像:Google Maps)

 また、コンビニによっては駐車場と歩道の間にポールを置いて区切ったり、時間帯によって片方の出入り口を塞いだりするなどして、通り抜けできないようにするといった対策を取っているところもあります。

 最近では、駐車場の運営会社に委託して、店舗の利用者は駐車無料として、それ以外の用途で駐車場内に入るクルマからは駐車料金を取るファミレスも都心部では目立っています。

 駐車場を店舗利用者以外は有料とすることで、赤信号待ちを回避するためのコンビニワープを防止することができるといえます。

 コンビニでも駐車場の一部を有料化する動きも出ていますが、そもそも買い物客の滞在時間の短いコンビニでは、すべての駐車場を有料化することは現実的ではありません。

 無人化が進み、駐車するクルマがほとんどいないガソリンスタンドではなおさらです

 ただ、最近では防犯カメラを駐車場に設置しているケースもあります。

 前出とは別の警察関係者は、コンビニワープの対策として「駐車場の入り口に『コンビニ利用者以外の駐車場利用禁止』や、『防犯カメラ作動中』などといった看板を出しておくだけで、コンビニワープの抑止効果はあるかもしれません」と話します。

※ ※ ※

 わずか数秒、数十秒の時間短縮のために、人の命を奪うことにもなりかねないコンビニワープ。

 重大事故を起こせば、ドライバーも刑法で罪が問われることになりますが、抑止としては店舗側の自衛策に頼らざるを得ないのが実情といえます。

 重大事故を起こせば、自分や自分の周囲の人だけでなく、被害者やその周囲の人の一生を台無しにしてしまうことになります。

 ドライバーは時間に余裕を持って運転計画を立て、モラルを守った持った安全運転を心がけましょう。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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