森が「道路」のようになぜ整理? 北海道の不思議スポット! 実は農業に重要な存在だった?

日本最大級の防風林、根釧台地の「中標津格子状防風林」

 全国に多く存在する防風林ですが、日本最大規模の防風林と呼ばれているのは北海道東部の根釧台地に広がる最長直線距離約27km、総延長距離約648km、幅約180mにわたって格子状に造成されている根釧台地の「中標津格子状防風林」で、これは北海道遺産にも選ばれています。

 この格子状の防風林は北海道の中標津空港からきれいに格子状に並んでいるのを確認することができます。

 平野部の広い北海道では、酪農景観を表すシンボルでもある防風林は、地域の人々によって欠かせない存在です。

 とくに冬は人命を奪うようなホワイトアウトが発生することもしばしばあるようですが、そういった冬の嵐のような自然災害からも身を守ってくれます。

 また、人々だけではなく動物たちの棲家でもあり、生きものの生活維持にも役立っているそうです。

日本最大級の「中標津格子状防風林」を上空から見た様子(画像提供:中標津町 農林課自然環境係)
日本最大級の「中標津格子状防風林」を上空から見た様子(画像提供:中標津町 農林課自然環境係)

 中標津の防風林について、中標津町の農林課自然環境係の担当者は以下のように話します。

「この格子状防風林は明治時代の北海道開拓期に遡ります。

 現在では、格子状防風林を守るための取り組みとして、標津町では間伐や枝払いといった維持管理を定期的におこなっています。

 2014年度からは、『地域のくらしを守る格子状防風林における間伐促進プロジェクト』と題した取り組みをおこなっています。

 これは、森林のCO2吸収量について『j-クレジット』として国から認証を受け、認証されたクレジットを企業・団体などに販売(カーボン・オフセット)することにより、得た資金を用いて更に森林整備を加速させる取り組みです。

 今後も地域森林を適切に整備・更新していくことが主な課題となりますが、現在防風林の大部分を構成しているカラマツが伐採時期を迎えており、更新が追い付いていない状況にあります」

※ ※ ※

 北海道で多く見られる防風林は、平地が広がる土地に多く見られています。

 その理由は、農作物をはじめ自然災害から人々を守るために植えられた先人の知恵です。

 美しい農村景観のひとつでもある防風林は、この先も多くの人によって守られ続けていくでしょう。

【画像】防風林を地上から見るとどうなってる? 美しき木々の様子を見る(14枚)

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