トヨタ「ランドクルーザー」が2000万円!! 高値の理由はレストモッドにあった
レストモッドしたランクルに2000万円の価値
機能面では、エンジンとトランスミッションを換装。エンジンはランドクルーザー100系にも搭載されていた、1FZ-FE型4.5リッター直列6気筒を搭載している。このエンジンの最高出力は215ps、最大トルクは373Nmを発揮するため、およそ1500kgという車重を軽々と走らせることができる。これに5速マニュアルトランスミッションが組み合わされ、パワーステアリングも装備されているため、市街路はもちろん、高速道路のクルージングでも疲労度は小さい。
●1981 トヨタ「FJ43 ランドクルーザー ハードトップ」
ブレーキは、発売当時には4輪ドラム式が標準だったが、このクルマは当時オプション設定されていたのと同じフロントディスクブレーキを採用している。
ホイールサイズは15インチで、タイヤはBFグッドリッチのオールテレーンK02をセット。サスペンションは、オーストラリアのオールドマン・エミュー製ニトロチャージャーをセットしている。このサスペンションは、外側のケースが内部保護の役割も受け持つ複筒式で、ストローク量が多い。
そのほか、メーターはアナログとデジタルを融合し視認性に優れたFJカンパニーオリジナルに換えられており、オーディオはブルートゥース接続が可能なヘッドユニットを採用。スイッチ類こそ当時のままだが、エアコンは現代のものを装備しているため快適性は高い。さらにシートは耐候性に優れたビニールレザーを運転席と助手席だけではなく、3人ずつが座れるリアの対向式ベンチシートにも、表皮として採用している。
エクステリアではヘッドライトのLED化や、Warn社製の最大牽引力3630kgというM8274電動ウインチも装備。レストア完了後の走行距離は1900マイル(約3000km)でしかないことを考えると、高額での落札が予想されていたが、実際には17万9200ドル(邦貨換算約1960万円)という、驚愕のハンマープライスとなった。
しかし、北米でのヨンマル人気や、ほぼ新車を作り上げるのと変わらないほどのレストア作業のレベルの高さなどを考えれば、ある意味これは妥当な価格なのかもしれない。現在、ポルシェ「911」やクラシック「MINI」などをレストモッドするのが流行だが、この流れはクラシックなSUVにも波及しているのかもしれない。
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