速度違反しない車が日本でも義務化!? 次世代技術で未来の自動車社会はどう変わる?

ドイツのコンチネンタルが、開発を進める次世代技術についてのプレゼンテーションをおこないました。インテリジェント・スピード・アシストやデジタルキー、事故防止のための技術により、未来のクルマ社会はどう変革していくのでしょうか。

独コンチネンタルが開発を進める次世代技術とは?

 世界の自動車産業を長年わたってリードしてきたドイツ。次世代の最新技術についても、ドイツの自動車部品メーカーの影響が極めて大きくなると予想されます。

 そうしたなか、ドイツのコンチネンタルが2021年5月26日、メディア向けに同社の最新技術を紹介する「2021 イノベーションウェビナー」をオンラインで開催しました。

 そのなかから日本のユーザーの生活に直接関係しそうな新技術について紹介します。

将来のクルマ社会はどうなる?
将来のクルマ社会はどうなる?

● インテリジェント スピード アシスタンス(ISA)の2022年欧州標準化

 欧州連合(EU)27か国、および周辺のイギリス、スイス、ノルウェーなどは2022年7月から、法定速度を車内で表示して速度超過の場合は警報を鳴らすISA(インテリジェント・スピード・アシスト)の新型車への装着を義務化します。

 さらに、2024年7月にはすべての新規登録車でも義務化するという厳しい規制が始まります。

 コンチネンタルでは、GPSなど衛星測位システムによる自車位置情報とADAS(高度運転支援システム)などの車載カメラからの情報によって、自車位置周辺の法定速度を取得するシステムを開発しているといいます。

 将来的には、車載システムによるスピードリミッターを強制的に効かせることも考慮したシステム設計が進んでいます。

 日本市場に関しては「日本は欧州での自動車安全アセスメント(Euro NCAP)を意識しており、すでにEuro NCAPでISA装着が評価項目となっているため、近い将来には日本で装着が義務化される可能性がある」と指摘します。

●ウルトラワイドバンド(UWB)によるデジタルキー

 近未来の近距離通信技術として、パルス信号などを用いたUWB(ウルトラ ワイド バンド:超広帯域無線システム)の研究開発が進んでいます。

 これを、クルマのドアを開閉しエンジンを始動させる、いわゆるデジタルキーとして使うというのです。

 すでに、デジタルキーは実用化されていますが、たとえばテスラの場合はNFC(ニア・フィールド・コミュニケーション)という技術を使っています。NFCは日本のSuicaなど交通系IC乗車カードでも使われているように、通信距離は数cmといったところです。

 また、ホンダのEV「ホンダe」ではBluetoothを使ったデジタルキーを採用していますが、コンチネンタルは今後スマートフォンでUWBの活用が広がると予想します。

 UWBはBluetoothより広い領域(10m程度)をカバーするため、スマホを持ったドライバーが少し離れた位置で近づいてドアがアンロックされるというイメージです。

 さらにUWBは自動車分野ではデジタルキーをはじめ、スマホとクルマを使ったさまざまなサービスへ拡張される可能性があると指摘します。

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