ランボルギーニ・ウルスで「関西・中部横断400キロ」オフロードで体験した走破性の高さとは

ウルスで長距離をドライブするための役立ち機能とは

 ウルスの泥を洗い流し、次に向かったのは京都だった。

 途中の高速道路で、うれしいことがあった。制限時速80キロの走行車線をネイビーのウルスの後について走っていたら、追い越し車線を走って来たトヨタ「シエンタ」の窓ガラスが開き、助手席と左側後席に座っている人がスマートフォンでこちらを撮っているのだ。ウルスが2台連なって走っているのが珍しくて撮っているのか、UNLOCK ANY ROADのことを知っていて、偶然に高速道路上で出会ったから撮ったのかはわからない。

 でも、うれしかったのはふたりとも笑顔だったということだ。2台のウルスが彼らの気持ちを少しの間だけでも明るくしたのだと思えば、参加した甲斐があった。キャプションなどは添えられていなかったけれども、ハッシュタグ付きでその日のSNSに動画が投稿されていた。

●現代的長距離運転の仕方

京都では、写真映えするスポットで撮影
京都では、写真映えするスポットで撮影

 京都に到着し、撮影をおこないながら翌日は名古屋へ向かった。休日で好天ということもあって、一般道も高速道路も渋滞ばかり。先行するネイビーのウルスに付いて走るだけだから、高速道路に乗ったらすぐにACCをオンにする。車間距離を一定に保ちながら、ずっと追従して走っていく。これだけでも、混んだ高速道路と渋滞路はずいぶんと楽になる。足首と眼と脳の疲労が明らかに低減されるのがわかる。さらに、LKAS(レーンキープアシスト)機能も装備されていたらいうことはないのだが。もうひとつ、SPORTモードでもACCが使えると良かった。ACCはSTRADAモードでしか有効にならない。

 渋滞混じりの高速道路をネイビーのウルスの後に付いてACCを効かせて走るだけだから、さぞや退屈かと思うとそうでもないのだ。馴染みのない風景を眺めながら、好きな音楽を楽しめる。感染防止の観点から、このイベントでは参加者はひとりで運転することが徹底されているので、好みの音楽を大きな音量で聴いても誰にも気兼ねは要らない。

 筆者はプライベートではSpotifyの有料会員になっていて、自宅でもスマートフォンでもクルマのなかでもシームレスにほぼ無限のソースから自分で探したり、リコメンドを受けた曲やポッドキャストを楽しんでいる。

 今回のウルスにはiPhoneが接続され、ウルス側にはAppleCarPlayも実装されているのでAppleMusicアプリを使うことができた。常時インターネットに接続されているので、曲やミュージシャン、アルバム、プレイリストなどを検索することもできるし、その途中でリコメンドされたものを聴くのも面白い。優れたコネクティビティは、たとえ渋滞中でも乗車時間を有効に使うことができるようにした。この進化の持つ意味は大きい。

 走行中の様子はYouTubeでライブ配信されていて、ウルスが向かっていく外の景色だけでなく、車内も撮られている。それらを東京の事務局スタッフが適宜スイッチングしていると聞いたので、ボーッと運転している姿をお見せするのもつまらないので、歌いながら運転することにした。

 歌詞を確かめなくても口ずさむことができるといったら、昔の歌謡曲しかない。休憩で停まったコンビニの駐車場で、iPhoneに向かって歌えそうな曲名や歌手名を話し掛けると、AppleMusicアプリは正確に候補を上げてくる。それらを端からライブラリに保存していく。その作業を続けていくと、AppleMusicから「昭和歌謡大全集」というプレイリストをリコメンドされた。もちろん、保存。

●ウルスに家族や友人を乗せて旅したい

道中はずっとひとりで運転していたので、AppleMusicで好きな曲を聴きながら走った
道中はずっとひとりで運転していたので、AppleMusicで好きな曲を聴きながら走った

 再び走り出し、高速道路に乗ってACCをオン。音楽スタート。ウルスの音声入力機能を使ってアルバムやミュージシャンを呼び出すから、iPhoneにもウルスのモニターパネルにも触れる必要はない。初めはヒップホップやジャズで気分をほぐし、調子が出て来たところで「昭和歌謡大全集」へ。幸いに、音声は配信されないというから心配無用だ。でも、渋滞が始まって、隣のクルマから覗かれたら恥ずかしいから、歌うのは再び走り出してからにしよう。

 高速道路でも、ウルスの快適性は変わらない。フラットで適度に柔らかな乗り心地は上質そのものだし、走行車線を制限速度以下でネイビーのウルスに追従して走り続けるのだから、動力性能に不満などあるわけがない。

 ジャズボーカルのプレイリストが、筆者の好きなステイシー・ケントの「I wish I could go traveling again」を再生し始めた。コロナ禍でどこにも旅できない寂しさと、終息したらあちこち出掛けたいという希望が彼女のハスキーな声で歌われている。強く同感したくなる、いい歌だ。

 コロナが終息したら、家族や友人たちを乗せて、どこか遠く旅に出掛けたい。ここにも、あそこにもと行き先を妄想しながら走り続けて名古屋に到着した時には、すでに陽は暮れていた。

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