「車検」はクルマの何をチェックする? 車検で想定外の出費を抑えるコツとは
こまめなメンテナンスが車検の費用をセーブする秘訣
数あるチェック項目のなかで、とくに厳しいポイントや、事前に確認や修理・交換するポイントを押さえておけば、結果として車検での費用を安く済ませられるといえるでしょう。
車検で一度に多くの出費をさせないためには、どうするのがいいのでしょうか。
都内で輸入車・国産車を問わず数多くの修理や整備を手がけているプロの整備士Hさんに、車検で費用を抑えるコツを聞いてみました。
「車検で一度に全部を修理や交換すると多額の出費になってしまいますので、やはり消耗パーツやオイル類などは定期的なチェックや交換がお勧めです。トータルで計算するとそれほど費用が抑えられるわけではないのですが、分散して支払えば負担が軽減されるといえます」
やはりこまめなメンテナンスをしていたほうが、クルマも良好な状態を維持でき、車検で必要経費以外の出費をぐっと抑えることができそうです。
それでは、車検をスムーズにすませるには、どんなことに注意すればいいのでしょうか。項目ごとにポイントを教えてもらいました。
●タイヤ
タイヤのチェックで多いのが摩耗とひび割れなどの劣化の確認です。
タイヤワックスなどを大量に使っている人がいますが、じつはタイヤを劣化させる可能性もあります。そのため、ボディ以外のコーティング材の使用はほどほどにしておきたいところです。
また直進性をチェックするサイドスリップ検査の前に、ホイールのバランス取りをしておくことをお勧めします。
クルマを買ってからそのままの人や、タイヤを交換して安心されているケースも多いと思いますが、意外に組み付けが甘かったり、正しいタイヤの向きではない状態なこともあります。
バランス取りをしてくれるガソリンスタンドもあるので、事前に確認しておくと問題なく車検に合格できると思います。
●ドライブシャフトブーツ・ステアリングラックブーツ
ドライブシャフトブーツやステアリングラックブーツは、どんなに丁寧に運転しても劣化を遅らせることは難しく破れることもあります。
事前の定期点検などでチェックしておき、交換したほうがいいかを相談するといいでしょう。
●灯火類
灯火類で不合格になりやすいのが、ヘッドライトバルブを純正ハロゲンから社外品のLEDに交換したケースです。
車検に対応した商品でも、リフレクター(ヘッドライトユニット内の反射板)形状がLEDとマッチせず不合格になってしまうケースも増えています。
できれば車検前に光軸調整をお願いするか、純正バルブなどに交換しておくことが車検に落とされる可能性を軽減できるといえます。
●ブレーキ
ずっとブレーキを軽くかけながら走っている人がいますが、本人は安全のつもりでブレーキを緩く長めにかけているつもりでしょうが、ブレーキを引きずっているだけで、あれではパッドも無意味に減ってしまいます。
同じように、信号前などでポンピングブレーキ(複数回に分けて踏むブレーキ)をする人もいますが、あれもほとんど意味はありません。
日頃からしっかりと同じ踏力でブレーキを操作することで効果的に制動力を発揮できます。
●ドレスアップパーツ
ドレスアップで取り付けたパーツもできるだけ純正に戻しておくほうが車検は通りやすいです。最近は灯火類でのチェックがかなり厳しくなっていますが、騒音問題などもあり、社外品マフラーなども可能な限りできるだけ純正に戻しておいたほうが車検は通りやすいでしょう。
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もっとも車検費用を安く済ませる方法としては、自分で検査場にクルマを持ち込む「ユーザー車検」があります。
ただし、これも何も対策をしないで持ち込むと不合格になってしまう可能性があるといいます。
「そういった場合は、テスター屋と呼ばれる『予備検査場』で事前にチェックすることができます。ここは、実際の検査場と同じチェックをおこない、不具合がある箇所を洗い出してくれる民間の施設になります。
とくにヘッドライトの光量不足や光軸のズレ、ブレーキの動作確認やパッドの残量なども調べてくれます。
費用は施設ごとに違いますが、おおむね数千円で済み、修理や交換が必要な箇所のみ、改めて整備工場や修理工場などにお願いすることで最低限の追加費用で車検を通すことができます」(整備士H氏)
このユーザー車検は、自分でさまざまな書類を提出、実際に検査場で作業をおこなう必要があるなど手間がかかりますが、クルマに関する知識も増えるので、時間と気力のある方人は試す価値はあるでしょう。
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日ごろの運転やメンテナンスなどに気を付けることで、車検費用を抑えることができるでしょう。
タイヤとブレーキの摩耗を抑制するために急のつく運転を極力控えたり、タイヤの空気圧は常に適正を保つなどによりタイヤの偏摩耗を防ぐことができます。
ブーツ類の負担軽減するために、極端なローダウンやリフトアップをおこなわないことも対策のひとつです。
また、ウォッシャー液の補充や、灯火類のバルブ交換などDIYできることは自分でおこなうなども車検時の費用を抑えるコツだといえるでしょう。
「車検」はクルマの納税をチェックするとこ
ポンピングブレーキの意味合いが変わってきているから、昔免許を取った人が「無意味」と烙印を押しちゃいけない。タイヤをロックさせないためのポンピングブレーキはABSがあるから要らないけど、後続車に停車を知らせる意味での2度踏みは必要です。