クルマの加速にルール無し? 最高速度制限は複数存在も! 加速制限が明確にないのはなぜ?

加速性能は分かりやすいアピールポイントのひとつ

 一方で、前述の通り、加速性能をアピールすることがあるのも事実です。その理由について、とある自動車メーカーの自動車販売店の担当者は次のように話します。

「加速性能は、そのクルマの性能をアピールするうえで、現在もっともわかりやすいポイントのひとつであるからだと思います。

 その加速性能自体は、日常生活のなかで実際に体感できるものではありませんが、同じ価格帯や、スペックの近いライバルが存在する場合、数値で表しやすい加速性能は、どちらがより優れているかを判断しやすいポイントになります」

電気自動車(EV)のはガソリン車とは異なる加速感を味わえる(画像は日産「リーフ NISMO」)
電気自動車(EV)のはガソリン車とは異なる加速感を味わえる(画像は日産「リーフ NISMO」)

 また、自動車業界に詳しい専門家は、次のように指摘します。

「エコカー全盛の昨今、多くのエンジンがダウンサイジング化(=小排気量化)しており、国産車だけで見ても、排気量が3リッター以上のエンジンを搭載しているクルマは数えるほどになりました。

 もちろん、技術は進歩しているためパワーやトルクは十分ではありますが、排気量や気筒数の数字が小さくなってしまうことで、チープなイメージを持たれてしまうことは少なくありません。

 エンジンの小排気量化はすなわち軽量化でもあり、燃費の向上に加えて軽快なハンドリングや加速性能の向上にも寄与します。

 0-100km/h加速は、エンジンの小排気量化によるメリットのひとつでもあり、各ブランドにとってもアピールしやすいという事情があるのではないでしょうか」

※ ※ ※

 クルマの良し悪しは、数値で表されるスペックだけで決まるものではありませんが、定量的な数値はそのクルマの性能を評価するうえで重要であることはいうまでもありません。

 エンジンの小排気量化や電動化が進む昨今、加速性能は各ブランドにとってアピールポイントのひとつとなっているようですが、公道での急加速は非常に危険であるため絶対にやめましょう。

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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