EVで復活する「ハマー」に続きコルベットも電動化!? アメ車のEVシフトの課題とは

世界的なカーボンニュートラルの流れを受け、アメリカ車も電動化へと動き始めています。GMはEVのハマーを2021年秋に発売しますが、そのほかのモデルの電動化はどのように進められるのでしょうか。また、アメ車の電動化の課題はどんなことなのでしょうか。

GMが本格的なEVシフトを表明! アメ車も電動化へ

 アメリカの電気自動車(EV)といえばテスラが有名ですが、ここへきて“アメ車”の本家であるGM(ゼネラルモーターズ)も本格的なEVシフトに乗り出すことを表明し、量産型の新型EVを相次いで発表しています。

 なかでも注目なのは、「ハマーEV」です。

 ハマーは、AMゼネラルが「ハンヴィー(ハイ・モビリティ・マルチパーパス・ホイールド・ヴィークル)」と呼ばれる軍用車の一種として開発され、これをベースにした「H1」という乗用可能なモデルが1992年から量産されました。

EVになって復活する「ハマ―」
EVになって復活する「ハマ―」

 その後、ハマー事業をGMが引継ぎ、シボレーのフルサイズSUV「タホ」や「サバーバン」と車体などを共通化した「H2」を発売。日本でも大径ホイールを履いてドレスアップしたH2を市街地で数多く目にした時期もありました。

 また、ミドルサイズピックアップトラックのシボレー「コロラド」と車体などを共有する「H3」が発売されるなど、ハマーは多モデル化戦略に打って出ましたが、リーマンショックの影響でGMが2009年に経営破綻した際にハマーブランドを廃止しています。

 その後、ハマーブランドは中国企業が所持していた時期がありますが、GMはEVシフトという大きな時代変革のなかで、ハマーをGM傘下のGMCブランドにおけるモデル名称として復活させるというのです。

 価格は2021年秋に販売される前後3モーター方式の「エディション1」が約1250万円ですが、すでに完売状態。その人気の高さを証明しています。

 さらに、2022年から2023年にかけて、2モーター方式で約870万円のエントリーモデルなど各種グレードが続々登場する予定となっています。

 では、そのほかのモデルでは、GMはいつ頃EVシフトを本格化させるのでしょうか。

 その点については、GMが2021年4月30日に公開した「サスティナビリティレポート2020」で詳しく触れています。

 それによると、大前提となるカーボンニュートラルはグローバルで2040年に達成するとしています。

 カーボンニュートラルとは、燃料や部品の素材生成、車両製造、販売、そして車両の廃棄までトータルで排出されるCO2量と、森林など自然界で吸収されるCO2量が相殺されて事実上ゼロになるという考え方です。

 日本では政府として2050年達成を目標に掲げていますが、GMは単独企業としてそれより10年早い達成を目指します。

 GMの2020年時点でのEV販売実績はグローバルで20万268台。このうち8割以上が中国市場での実績です。

 なかでも目立つのが、GM傘下の上海通用五菱汽車が2020年7月に発売した、超小型EVの「宏光ミニEV」です。2020年実績は11万7599台と、GMのグローバルEV総数の半分を超えている状況です。

 これには、NEV(新エネルギー車)規制とCAFE(メーカー毎平均燃費)による、中国政府が進めるいわゆるダブルクレジット政策のなかで、中国全土でEVシフトのトレンドが生まれており、庶民や企業の間で手軽な価格のEVへの関心が高まっているという社会背景が見て取れます。

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