ガソリンはいつ安いの? レギュラー150円台横ばい! お得な給油タイミングはあるのか
ガソリン価格の内訳は? 二重課税といわれるワケ
ガソリン価格にはさまざまな要素が含まれているといいますがどのような内訳になっているのでしょうか。
前出の日本エネルギー経済研究所石油情報センターの担当者は以下のように話します。
「ガソリンの価格の内訳は、原油価格と各種税金、石油元売り企業と小売店の利益になります。
具体的な金額でいうと、2021年1月のレギュラーガソリン平均価格は137.3円でした。
このなかで、原油価格が32.6円(小売価格に占める割合23.7%)、ガソリン税が53.8円(同39.2%)、石油石炭税が2.8円(2%)、元売りが負担する精製費や備蓄費、元売りと小売りの利益が合計で35.6円(同25.9%)となっています。
これに消費税がかかるのですが、ガソリン税と石油石炭税にもさらに消費税が課税されることになっています」
原油に対してかかる税金が半分を占めており、原油価格だけで見ると割合は23.7%ですが、この数値がガソリン価格の変動の大きな要因といえます。
ニュースなどでは、原油価格はドル建てで報じられますが、ここに為替相場の影響も加わってきます。
為替相場の影響について前出の担当者は、次のように説明しています。
「中東情勢、アメリカとイランの関係、米中関係など、政治的な状況の変化が原油価格に影響します。
さらに、この1年は新型コロナウイルスの感染拡大が原油価格に大きく影響しました。
直近では、コロナワクチンの普及状況と変異株の拡大が原油相場を動かしています。
さらに今後は、OPECプラスが増産の方向に向かうとされていて、一般的には経済がコロナで縮小している状況での増産なので、原油価格は下落傾向になるはずですが、相場はさまざまな思惑も含めて動くので判断が難しいところです」
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ガソリンの価格は、為替相場や原油価格など、社会情勢が大きく影響していることが分かります。
価格の変動が多いガソリンですが、お得な時期を狙って給油するというのは現実的に難しいといえるでしょう。
地域や店舗によっては、人の出入りが多い土日などでは平日に比べて値下げをしているところもあるようなので、そのようなタイミングを見計らって給油するのが良いかもしれません。
正確には原油価格が上がればすぐに小売価格に反映するし、下がっても中々反映しない