人気沸騰!! 最後の自然吸気V8フェラーリ「458スペチアーレ」のリセール力とは
フェラーリの自然吸気V8を搭載した最後のモデル「458スペチアーレ」は、今なお非常に人気の高いモデルだが、そのスパイダー版はさらに人気が高いのだろうか。最新オークションの落札結果から考察する。
「スペチアーレ」の名前を冠した「458」
2014年のパリ・サロンで、フェラーリは当時の「458スパイダー」をベースとした高性能限定車「458スペチアーレA」をワールドプレミアした。車名の「A」とはイタリア語でオープンを意味する「アペルタ」の意である。
499台が限定生産されるとされた458スペチアーレAには、世界中のフェラリスタが熱い視線を注いだのだった。そのなかには始めから「458スペチアーレ」の「A」の存在を予想し、その登場を待っていた者もいれば、先行して発売されていたクーペ仕様の458スペチアーレを購入できなかったカスタマーも存在した。
いずれにしても「史上もっとも高性能なスパイダー」となった458スペチアーレAは、フェラーリの限定モデルのお決まりどおり瞬時にソールドアウトしたのだ。このスペチアーレAの最高出力は、標準のスパイダーと比較してプラス35psの605psを達成していた。
●2015 フェラーリ「458スペチアーレA」
その458スペチアーレAの2015年モデルが、RMサザビーズのオープンロード・オークションに出品された。
ただの458スペチアーレAならば、世界各国のスペシャルショップや正規ディーラーで、コネクションを利用して探すことは難しくないのかもしれない。
しかし今回の出品車は、フェラーリが2011年に導入した「テーラーメイドプログラム」を利用して、さまざまなパートをオーナーとともにパーソナライズしたモデルであった。その仕上がりの素晴らしさと同時に、コストパフォーマンスの高さが、オークションでは大きなバリューとして認められたのである。
フェラーリのテーラーメイド部門では、新しい塗料、内装材、仕上げなどによって、オーナーが細部に至るまで自身の好みに合わせてパーソナライズしたクルマを作ることがでるようにサポートしてくれる。
たとえば人気のパーソナライゼーションとしては、スクーデリア・フェラーリの勝利に触発された素材やカラーを用いたり、1950年代から1960年代にかけての華やかなGTカーの要素を取り入れるといった、フェラーリのヘリテージへのリスペクトが多い。逆に未来に向けた先進的な素材を積極的に使ってみるなどしたクルマもこれまでに生み出している。
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