458スペチアーレAの出品車のディテールを見ていこう。

　もっとも印象的なテーラーメイドの仕事といえるのは、エクステリアカラーだろう。ベースカラーのブルー（Blu Indigo Lucido）に、ボディサイドの最先端から後方に向けてシルバーのラインをツインで描いているが、そのラインはドアの途中でフェードアウトしている。

　またボディのセンターにはブルー、シルバー、イエローの3色で構成されたストライプが描かれ、ボディをクローズした時には、それがノーズからテールまで一直線に連続するデザインとなっている。

　一方オープン時には、明るめのブルー（BluAcuro）とイエローをアクセントとした、これもまた素晴らしいフィニッシュのコックピットが見られる。

●2015 フェラーリ「458スペチアーレA」

　この独特なカラーリングに加えて、数多く装備されたオプションも大きな魅力だ。

　黄色のブレーキキャリパー、カーボン製のフロントフラップとリアフラップ、フロントサスペンションリフター、断熱フロントガラス、スクーデリアシールド、リアパーキングカメラ等々、機能性を高めるオプションが数多く装備されている。

　さらにインテリアでは、アルカンターラトリム、カーボンファイバーのフロアプレートやインナーシルトリム、クルーズコントロールなども装備。前後のホイールはもちろん純正だが、前オーナーによってガンメタルグレーへとカラーが変更されている。

　新車から7700kmというローマイレージも好印象の458スペチアーレAに、RMサザビーズは47万5000ドル?55万ドルのエスティメート掲げていた。

　最終的な価格は50万500ドル（邦貨換算約5410万円）と、ほぼ出品者の狙いどおりのプライスで落札となった。特別なフェラーリの人気は、オークションシーンでは常に絶大なもののようだ。