フェラーリ最後の自然吸気V12モデル!? 争奪戦間違いなしのリミテッドエディション登場
最後の自然吸気のV型12気筒エンジンとなるかもしれない
インテリアのアーキテクチャーは812スーパーファストを強く反映しており、メインとなるダッシュボードのほか、ドアパネルのインターフェースやボリュームなどには変更はない。
ただし、インテリアのほかの要素と共に、ドアパネルは軽量化のために再設計されている。
コックピットでの現在分かるトピックとしては、ギアチェンジする際の円形のボタンが、「ローマ」で採用されたHゲートのテーマが導入されたことだろう。
●名前はまだない、しかし人気は確実
フロントミッドに搭載されるエンジンは、もちろん自然吸気のV型12気筒である。
最高出力830ps、最高回転数9500rpmは、フェラーリのどのロードカーよりも高い数値となっている。それは、最先端の素材を使用したほか、エンジンの主要コンポーネントの多くを再設計し、新バルブ・タイミング・メカニズムと新排気システムを採用した結果である。
さらに特徴的なソリューションは、「F12ベルリネッタtdf」でも採用された四輪操舵の採用だろう。これによってコーナリング時の敏捷性や正確性が向上するとともに、ステアリング操作に対する比類ない応答性を実現した。また、ビークル・ダイナミクス・システムの「サイドスリップ・コントロール」はバージョン7.0に進化している。
もうひとつ、エンジニアリング上の特筆すべき点は、車両重量を削減するためにおこなわれた数々の施策である。特に、エクステリアとコックピットにカーボンファイバーを多用して軽量化が図られている。
* * *
812スーパーファストをベースとしたリミテッド・エディションは、フェラリスタの間ではすでに高い注目を集めている。その理由は、V12自然吸気エンジンだけをパワーソースとする最後の市販モデルになるかもしれないからだ。
これはちょうどV8自然吸気エンジンだけをパワーソースとする最後のモデル「458スペチアーレ」の時と同じである。次期モデルとなる「488GTB」がV8ターボとなり、それ以降のV8モデルがターボ化されたため、「458スペチアーレ」はいまなお高い評価と人気を維持している。
ともあれ、今回のリミテッド・エディションの名前がどうなるかを予想しながら、5月5日を楽しみに待とうではないか。
ん〜マンダム