機能や見た目を重視? デザインにこだわった昭和の車3選
低いボンネットはフェラーリ級?
●ホンダ3代目「プレリュード」

ホンダ3代目「プレリュード」というと、いわゆるデートカーとして大ヒットしたスペシャリティカーですが、デザインについても明確なこだわりがありました。
1987年に発売された3代目プレリュードは、外観は2代目からのキープコンセプトとしながらも、より洗練されたデザインに変貌。
なかでも、エンジンを後ろ側に傾斜させてマウントすることで、極端に低いボンネットを実現しており、当時のフェラーリ「328」に匹敵する低さとアピールしていました。
また、その低いボンネットのラインがキャビンからそのままトランクまで続き、美しいウエストラインを描いています。
内装もいかにもスポーツカーといった硬派なイメージはなく、機能性とシックなデザインを融合した上質な空間を演出。
エンジンは全車2リッター直列4気筒で、トップグレードの「2.0Si」には145馬力を発揮するDOHCエンジンが搭載され、量産車世界初の4輪操舵が設定されるなど、スポーティな走りも重視されていました。
3代目プレリュードは1988年に発売された日産5代目「シルビア」と人気を二分し、デートカーとして一時代を築きましたが、1991年に4代目へとバトンタッチされ生産を終えました。
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今回紹介したリーザのような3ドアハッチバッククーペの軽自動車は、ニーズの変化から今では見られません。
また、アルシオーネと3代目プレリュードが採用したリトラクタブルヘッドライトも、2000年代初頭に絶滅してしまいました。
さらに、3代目プレリュードのような低いボンネットも、現在は歩行者保護を目的とした法改正によって、フロントエンジンのクルマでは実現することが非常に難しい状況です。
クルマのデザインは時代によって流行がありますが、ニーズや法規制によっても影響されるという、珍しい例ではないでしょうか。
Writer: くるまのニュース編集部
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