トヨタが「bZシリーズ」からEV新戦略を展開! 発表から見えた新型「bZ4X」の仕様とは
搭載される電池はどのメーカーが生産する?
興味深いのが、上半分をカットしたような形状のハンドル。プレスリリースによると「ステアバイワイヤを採用」。
ステアリングと車軸が直接繋がっていない電気式のステアリングステムで、世界でも日産「スカイライン」しか実現出来ていない。
効能を書くと、高速走行域だとハンドルを大きく切っても切れ角は小さく安定性の向上を期待出来る。
逆に低速域では小さいハンドル操作量で大きくタイヤが切れるというもの。半分カットしたハンドルでも持ち変えることなく交差点を曲がれるから便利です。
参考までに書いておくと、ブレーキバイワイヤを本格的に採用したのはトヨタの初代「プリウス」。bZ4Xからステアバイワイヤも積極的に採用していくということなんだと思う。
もうひとつ今回の発表で驚いたことがあります。
bZ4Xを皮切りに発表されていくbZシリーズのパートナー企業を発表したのだけれど、プラットフォームを共同開発したスバルは当然。「RAV4 PHV」を欧州でOEM販売しているスズキも「そうでしょうね!」。
意外だったのは中国の大手電池企業であるBYDがパートナー企業になっていること。当然ながら、搭載される電池はBYD製かと。
いや正確に書くなら、中国工場で生産されるbX4Xは間違いなくBYD製の電池を搭載すると思う。
日本工場製のbZ4Xはパナソニックとトヨタの合弁企業から調達することになるだろう。
ただ現状を見るとパナソニック製の電池は生産量が少なく、コスト的にも厳しいと聞く。もしかすると日本仕様もBYD製電池になるのか。選べるようにしたら面白い。
さらに驚いたのが、途中まで電気自動車の開発を一緒にやっていたマツダがパートナー企業に入っていないこと。
ここにきてマツダとトヨタの関係は微妙に離れていると聞くけれど、こういった状況を見ると「そうかもしれません」。
そんなマツダ、MX-30のEVモデルを持っていながら、今回の上海ショーで驚くことにCX-30のEVも出してきた。
拘ることは悪いことではないですが、世界の電動化の波に勝つためには、メーカー単体で挑むとこのままでは少しばかり厳しいんじゃないかと思います。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
トヨタとマツダご微妙に離れてきている。と書かれていますがあの副社長の発言を見ていると当然かと思います。
今のままではマツダの体力で持つかどうかは厳しいと思いますね。ラージ6の様な事をやっている余裕があるとも思えませんし。
これの水平対向エンジンモデルが欲しい、だって安くて便利だもん。テスラみたいなスタートダッシュなんか要らね。今時シグナルグランプリなんか誰もやってない。